テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 敬意とともに、ぱくり!と ~

2021-04-13 23:42:44 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 おおッ! つばめくんッ、きましたでスゥ~!」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!今年は早いね!)

 こんにちは、ネーさです。
 チュイチュイピュピュ♪と鳴く声は、
 ええ、確かにツバメたちのもの。
 サクラもフジのお花もツバメたちの到来も
 前倒し気味の2021年、
 春よそんなに急がないでおくれと願いつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  


 
       ―― 遺したい味 ――



 著者は平松洋子(ひらまつ・ようこ)さん、
 姜尚美(かん・さんみ)さん、
 2021年1月に発行されました。
 『わたしの東京、わたしの京都』と
 副題が付されています。

「とうきょうゥと、きょうとォ!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:美味しい往復書簡!)

 東京にお住まいの平松洋子さん、
 そして
 京都にお住まいの姜尚美さん。

 離れた街に暮らしながら、
 おふたりがそれぞれに
 美味しいお店の存在を教え合う
 往復書簡スタイルで編成されたこの御本には、
 2019年1月から
 2020年12月までの
 “味の便り”が収録されています。

「まずはァ、めんるいィ!」
「がるるるぐる!」(←訳:おそばの名店!)

 先ずは、
 平松さんが姜さんに書き送ります。

 東京『神田まつや』さんの
 お蕎麦の美味しさ。

 それへ姜さんが応えて紹介するのは、

 京都『上七軒ふた葉』さんの
 京うどん。

「いいなァ~♪」
「ぐるがるるるる!」(←訳:お腹空いてきた!)

 と、めん類あれば、
 お煎餅あり、
 さくさくロースカツあり、
 下町のおだんごあり、
 どぜう鍋もあって、
 お赤飯もあり。

「おせきはんッ!」
「がっるるぐるるるる!」(←訳:すっごく惹かれます!)

 京都・堀川下立売の『鳴海餅本店』さんの
 お赤飯。

 本文78ページ、
 姜さんによるお赤飯紹介、
 いえ、お赤飯論には
 お赤飯の歴史も語られていたり、
 京童さんたちのお赤飯愛も
 ひしひしと伝わってくる一篇です。

「ぱんもォ、みのがせませんッ!」
「ぐるるるる!」(←訳:懐かしい味!)

 本文38ページに登場するのは、
 平松さんが”まちに愛される”と評するのは、
 東京・西荻窪の『しみずや』さん。

 八十代半ばにして
 バリバリの現役パン職人の店主さんが
 おひとりで営むお店は、
 すぐにでも行ってみたい!
 食べてみたい!と、
 興奮させられました。

 お写真が載っているのですけれど、
 私ネーさ、
 大好きなんですよ、こういうコッペパンが♫

「ぐゥぐゥ~!」(←お腹の虫が鳴く音)
「がるる~!」(←これもお腹の虫の呻き声)

 美味しいお店を、教え合うこと。

 ここでしか味わえないもの、
 ずっとなくなってほしくないものについて
 語り合うこと。

 コロナ禍による苦境の中、
 飲食店さんへの敬意がにじむ
 上質な《食》ガイド本です。
 本文はもちろん、
 巻末の『往復書簡を終えて』も併せて、
 みなさま、ぜひ、一読を♪
 
 
コメント
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