テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《治す》を、いま! ~

2021-11-09 23:51:08 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうはァ、いちのとりィ~!」
「がるる!ぐるがぅるぐぅる!」(←訳:虎です!皆でシャンシャン!)

 こんにちは、ネーさです。
 大鳥神社さまの周辺には夜店が並び、
 縁起物の熊手を持つ参詣者さんも笑顔で、
 コロナ禍以前の風景が戻ってきたかのようです♪
 この平和が続きますようにと願いつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  


 
    ―― 猫が30歳まで生きる日 ――


 
 著者は宮崎徹(みやざき・とおる)さん、
 2021年8月に発行されました。
 『治せなかった病気に打ち克つたんぱく質《AIM》の発見』
 と日本語副題が付されています。

「むむゥ! おぼえてまスゥ!」
「ぐるがるぐる!」(←訳:東大史上最速!)

 今夏、或るニュースがネットを駆け巡りました。

   多くのニャンコたちが苦しむ腎臓病……
   その治療薬の臨床試験が、
   資金難で難航している――

「ぴんちィでス!」
「がるるる!」(←訳:SOSだ!)

 ニュースを知って立ち上がったのは、
 世の愛猫家さんたちでした。
 
 お薬の開発に役立ててほしいと、
 研究チームのリーダーである
 東大の宮崎徹教授のもとへ
 続々と寄付が寄せられたのです。

 寄付金の合計額は、
 10月末の時点で約2億2千万円……
 臨床試験全体では10~20億円が必要なのですが、
 ともかくも
 スタートラインには立ちました。

 計画中断の危機から一転、
 臨床試験は
 来春にも本格始動!

「やたッ!」
「ぐるがる~!」(←訳:行け行け~!)

 では、
 ニャンコたちの
 腎臓病克服につながる物質――
 AIM(apoptosis inhibitor of macrophage)
 とは何かというと。

 AIMは、
 体内のゴミにくっつき、
 マクロファージに効率よく食べさせて
 体内を掃除する、
 という働きをするのですが。

 ネコのAIMは
 ほとんど機能していない、
 んですって。

「それがァ、げんいんッ!」
「がるるぐる!」(←訳:腎臓病のね!)

 宮崎教授は、
 かつてスイスにあった
 バーゼル研での研究中に
 AIMを発見し、
 さらなる研究の末、
 AIM→《ゴミ掃除説》に
 たどり着きました。

 AIMには、
 ネコの腎臓病を
 悪化させない効果がある――

 いや、ヒトの腎臓病研究の進歩にも
 ネコ薬開発が貢献する?

 そして、
 AIMには、
 アルツハイマー型認知症や、
 肝臓癌、メタボリックシンドロームなど、
 多くの病気を治す可能性が、ある……?

「ふわわァ~…!」
「ぐるぅ!」

 《治せない病気》を、
 《治せる病気》へ。

 ニャンコたちの寿命を
 30歳以上に。

 この御本には、
 AIM発見、
 研究や創薬についての経緯などが
 詳しく記されています。

 コロナウィルス対策への
 提言をも含む終章まで、
 愛猫家さんはもちろん、
 全活字マニアさん必読の一冊を、
 どうか皆さま、ぜひ!
 
 
コメント
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