テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 《決闘》は、連綿と ~

2021-11-01 23:26:23 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 かむかむゥ、でスかァ?」
「がるる!ぐるるる!」(←訳:虎です!カムカム!)

 こんにちは、ネーさです。
 11月の到来とともに、
 朝ドラ『カムカムエヴリバディ』が幕を開けました。
 和菓子の画像が美味しそうだわ~♪
 と食欲を刺激されつつも、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♫

  


 
     ―― 決闘のヨーロッパ史 ――



 著者は浜本隆志(はまもと・たかし)さん、
 菅野瑞治也(すがの・みちなり)さん、
 2021年9月に発行されました。

「ただいまァ、こうかいちゅうゥ!」
「ぐるるがる~!」(←訳:決闘の映画~!)

 ええ、ちょうど現在、
 リドリー・スコットさんが監督した
 『最後の決闘裁判』が公開中ですね。

 映画の舞台は1386年のフランス、
 黒澤明さんの『羅生門』を意識した
 “藪の中”の物語のクライマックスは、
 武器を取っての
 決闘……!

「ほんきィでスかッ?」
「がるぐるるがる!」(←訳:本気みたいだよ!)

 決闘――
 かつて日本にあった
 《仇討ち》とはどう違うのかしら?
 と、御本をひもといてみれば。

 えええっ? 
 なんですって?
 
  《ドイツやオーストリアでは
   2020年代の今日でもなお、
   鋭利な真剣を用いた決闘が
   一部の学生の間で
   平然と行われている》

 ですって??

「ひいいいィ!」
「ぐるぅ!」(←訳:うそぉ!)

 いえ、これがね、本当なのよ。

 著者・菅野さんは
 『プロローグ』で語っています。

 1980年代初頭、
 ドイツのマンハイムに留学した際、
 『メンズ―ア』と呼ばれる
 決闘に挑んだ思い出を。

 顔と頭以外は防具で保護し、
 ボクシングのようなラウンド制で、
 シュレーガーという特殊な剣を手にして、
 学生結社を代表する者同士が、
 対決!

「りゅッ、りゅうけつゥ!」
「がるるぐるるー!」(←訳:助けてドクター!)

 『メンズ―ア』には
 決闘専門医さんが立ち会います。
 傷を負ったら、
 すぐドクターストップが……

 なんてことはなく、
 この程度の傷ならまだ闘える!
 と診断されたら、
 無情にも、決闘再開。

 全ラウンドが終了するまで、
 或いは、これはもう闘えないと
 ドクターが判断するほど酷い傷を負うまで、
 ひたすら戦わねばなりません。

「はァ~…」
「ぐるるるるる……」(←訳:信じられない……)

 21世紀になっても
 決して消滅しない《決闘》とは
 どのような歴史を有しているのか、
 著者・浜本さんは掘り起こしてゆきます。

 プロイセン、英国、米国などの、
 それぞれの決闘事情。

 神に審判を委ねる
 《神明裁判》と《決闘裁判》。

 ゲーテさんや
 プーシキンさん他、
 決闘を経験したエリートたち。

 王侯たちは幾度も禁止令を出したものの、
 さっぱり効果はなく。

 やがて、
 《決闘》は
 スポーツへと変容してゆく……?

「ふァ~…こだわりィまスねェ~…」
「がるるるぐるがるる?」(←訳:そんなに好きなんだ?)

 なぜ、
 どうして。
 《決闘》は
 かくも人々を魅了するのか。

 歴史好きな活字マニアさんに、
 映画を観て《決闘》が気になった方々にも
 おすすめのノンフィクション作品には、
 モノクロではありますが、
 図版資料も多数収録されていますよ。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

  
コメント
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