テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ その美しさゆえに ~

2021-11-05 23:45:54 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 しゅうまつゥ~でスよゥ!」
「がるる!ぐるるがる!」(←訳:虎です!紅葉が見頃!)

 こんにちは、ネーさです。
 11月に入って、
 そろそろ紅葉シーズンですね。
 アウトドア派の方々は山野で、、
 インドア派の方々はお家で、
 はい、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの新書を、どうぞ~♪

  


 
      ―― 美貌のひと 2 ――



 著者は中野京子(なかの・きょうこ)さん、
 2021年8月に発行されました。
 『時空を超えて輝く』と副題が付されています。

 歴史に名高い美貌の持ち主たちの
 ドラマティックなエピソードを
 熟練の筆をふるって紹介してくださるのは、
 《怖い絵》シリーズや
 《名画で読み解く》シリーズ他で
 大人気の中野京子さん!

 では、
 名画の中の美しいひとに会うべく、
 出発いたしましょう♫

「まずはァ、でんせつゥ!」
「ぐるがる?」(←訳:虚か実か?)

 第1章『伝説のなかの美しいひと』では、
 レディ・ゴダイヴァ、
 白雪姫、ナルシス他。
 
 第2章『芸術に愛されたひと』では、
 クララ・シューマンさん、
 ウォルター・シッカ―トさん、
 ヴィジェ=ルブランさん、
 ギュスターヴ・クールベさんたち。
 
 第3章『数奇な人生を辿ったひと』では、
 作曲家ヴィンチェンツォ・ベッリーニさん、
 マリー・ゾフィー・アマーリエさん、
 チェチェリア・ガッレラーニさんたち。

 そして、
 第4章『権力に翻弄されたひと』では、
 ベアトリーチェ・チェンチさん、
 マヌエル・ドゴイさんたちの
 物語が描かれます。

「ふむふむッ? だんせいィもォ、いまスゥ!」
「がるぐる!」(←訳:美男多し!)

 ええ、美しい《ひと》ですからね、
 女性美あれば、
 男性美もあり。
 たとえば。

 自他ともに認める《美しいひと》であった
 画家ギュスターヴ・クールベさんの、自画像。

 或る日、
 シューベルトさんのお家を訪ねてきたのは、
 長い金髪の、
 絵画のように美しい顔をした
 二十歳の青年――
 ヨハネス・ブラームスさん。

 結果的に
 作家オスカー・ワイルドさんを破滅させた
 美青年アルフレッド・ダグラス卿。

「わいるどさんッ、かわいそうゥ!」
「ぐるるるがるる……」(←訳:悲しい恋でした……)

 かくのごとく、
 美男美女ランキングの
 上位に入ること間違いない美人さんたちが
 各章に居並ぶのに対し。

 美女と呼ぶには、
 やや頼りなく、
 儚げな女性……いえ、
 少女が、ひとり。

「かおいろォ、よくないィでス!」
「がるるぐるがる!」(←訳:宝石も花もない!)

 彼女の名は、
 ベアトリーチェ・チェンチさん。

 お姫様や大貴族など、
 そうそうたる面子と比べれば、
 装いは地味で、
 宝石で身を飾り立てるでもなく、
 表情には憂いが深く。

 けれど、彼女の肖像画に魅了された
 スタンダールさんの作品によって、
 現代もなお、
 惜しまれ、
 人々から愛される《美しいひと》。

 原画は、
 ローマのバルベリーニ宮殿にあるそうですよ。

「これからもォ、えいえんにィ~」
「ぐるるがるる!」(←訳:美しいままで!)

 美だけが生み出す、
 憧憬、愛着、羨望、嫉妬。
 一瞬と、永遠。

 歴史好き&肖像画好きな方々に、
 おすすめの一冊です。
 書店さんの、新書のコーナーで、
 ぜひ、探してみてくださいね~♪


 
コメント
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