テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ アルファベットが、呼び招く ~

2021-11-28 23:38:36 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 もうゥッ、げんかいィ~でスゥ!」
「がるる!ぐるがる!」(←訳:虎です!暖房ON!)

 こんにちは、ネーさです。
 ここ八王子の朝は寒い……
 というワケで、
 暖房の恩恵を享受しながら、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  


 
     ―― アルファベット荘事件 ――



 著者は北山猛邦(きたやま・たけくに)さん、
 単行本は2002年に、
 画像の文庫版は2021年10月に発行されました。
 『THE CASE OF ALPHABET』と英語題名が付されています。

「むむむむッ! これはァ、いわゆるゥ~…」
「ぐるがるぐるるる?!?」(←訳:雪の山荘ミステリ?!?)

 えへん、
 そう先走ってはいけません、
 先ずはじっくり、
 物語のプロローグ部分を読んでみましょう。

  《一九八二年の冬、僕は両親と
   西ドイツのケルン中央駅にいた》

 語り手の《僕》は、
 まだ小学生――少年です。

 《僕》と家族が列車に乗って
 向かったのは、
 とあるホテル。

 今宵、そのホテルで開かれるパーティに、
 《僕》の父は招待されたのでした。

「ぜいたくなァ~おりょうりィ!」
「がるるぐるる!」(←訳:音楽にダンス!)

 いえ、このパーティには
 豪華なお料理も
 生バンドの優雅な演奏もありません。

 パーティの主役は、箱。

 《創生の箱》
 と呼ばれる、
 いわく付きの箱が主役なんです。

「……なんだかァ~…」
「ぐるるる……?」(←訳:怖いかも……?)

 昔から
 いろいろな伝説がある
 《創生の箱》。

 空っぽの《創生の箱》に
 鍵をかけ、封印しておくと、
 誰も触れていないはずなのに、
 いつの間にか、
 見知らぬものが中に紛れ込んでいる……
 箱を手に入れた人は
 みな亡くなってしまうという噂も……。

 そして、
 《創生の箱》をお披露目するための
 そのパーティでもまた、
 警察が出動する騒ぎに。

「ひいいィッ!」
「がるる~!」(←訳:止めて~!)

 時は流れ。

 《創生の箱》は、
 新たな場所で
 人々の目に触れることとなりました。

 そこは、
 雪に覆われた岩手県の山奥、
 アルファベットのオブジェが散らばる
 『アルファベット荘』。

「ふァ? にほんッ?」
「ぐるるがるぐる?」(←訳:日本にその箱が?)

 案の定、と言うべきでしょうか。
 事件が起きました。

 山荘に招かれた人々は、
 《創生の箱》の謎を、
 『アルファベット荘』の謎を、
 解き明かすことが出来る……のか?

「つぎつぎとォ、なぞッ!」
「がるぐるる?」(←訳:何が何やら?)

 犯人は。
 その意図は。

 ミステリの王道とも謂うべき
 “難関““難問“を
 これでもか!と配しつつ、
 エンタな要素も
 しっかりブレンドされている快作は、
 著者・北山さんのファンの方々に、
 ミステリ好きな活字マニアさんに、
 おすすめですよ。
 ぜひ、一読してみてくださいね~♪
 
 
 
コメント
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