テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ お菓子で、招福! ~

2021-11-15 23:39:29 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 はッぴィ~しちごさんッ!」
「がるる!ぐるるる~♪」(←訳:虎です!めでたや~♪)

 こんにちは、ネーさです。
 週末の神社さんでは、
 かわゆく着飾った小さな方々の
 撮影会が微笑ましゅうございましたね♫
 七五三を迎えた全国の皆々様に
 幸あれと祈りつつ、
 さあ、読書タイムですよ。
 本日は、こちらの御本を、どうぞ~!

  


 
     ―― 福を招く お守り菓子 ――



 著者は溝口政子(みぞぐち・まさこ)さん、
 中山圭子(なかやま・けいこ)さん、
 2011年11月に発行されました。
 『北海道から沖縄まで』
 と副題が付されています。

「らッきィ~かむかむゥ!」
「ぐるるがるぐるる!」(←訳:晴れの日のお菓子!)

 超有名でも、
 話題の銘菓でもないけれど。

 厄を祓い、
 福をもたらす
 『縁起菓子』『行事菓子』
 などと呼ばれて、
 昔から私たちの身の周りにある
 お菓子たち。

 著者の溝口さんと中山さんは、
 そんなお菓子たちを
 《お守り菓子》
 であると考えました。

「たべられるしィ~!」
「がっるぅるる!」(←訳:飾っちゃうし!)

 お菓子は“食べるもの”ですが、
 《お守り菓子》は
 その限りではありません。

 各章の題名には、
 『占う』『祝う』『供える』や、
 『懐かしむ』『祓う』
 といった言葉が用いられ、
 《お守り菓子》が
 特別な食べものであることを
 知らしめています。

「とくべつゥだけどォ~」
「ぐるるるるる!」(←訳:愛らしいんだ!)

 おみくじの一種である
 辻占(つじうら)を入れて焼いた
 『辻占煎餅』。

 この『辻占煎餅』が
 米国に渡った日系移民さんによって
 『フォーチュンクッキー』となりました。

 一方、
 煎餅やクッキーのように
 焼くのではなく、
 むっちりした
 やわらかな感触のお菓子といえば、
 しんこ細工のお菓子。

 そして、
 しんこ細工のお菓子より
 さらに複雑な造形のお菓子といえば、
 飴細工のお菓子。

「わほほゥ! きゃわゆいいィ~!」
「がるるぐる~!」(←訳:欲しくなる~!)

 細工もののお菓子は、
 まあ♪なんてラブリーなんでしょう♫

 誰からも愛され、
 子どもの誕生や成長にも縁深い
 白い和犬たちや、
 日の出を告げる鶏、
 長寿の象徴・鶴……

 見ているだけでも
 笑顔になってしまう細工お菓子って、
 《お守り菓子》の代表的存在、
 でしょうか。

「えがおッ、だいじィでス!」
「ぐるるがるるる!」(←訳:笑顔がいちばん!)

 この御本では、
 日本の各地で作られている
 《お守り菓子》紹介の他に、
 お菓子が地域とどう結びついているか、
 神事との係わり、
 食の歴史なども
 解説されています。

 東京にこんなお菓子があったんだ!
 雛菓子のバリエーションの多様さ!
 長野のお菓子ってすごくカラフル!
 などと感心させられるページ、
 コラムなども読みごたえがあります。

「おまんじゅう!」
「がるるる!」(←訳:花ぼうろ!)
「かざりィそうめんッ!」

 招福の思いを形にした
 《守り菓子》が、
 どうか、子どもたちに
 幸福を運んできてくれますように。

 そう願わずにはいられなくなる
 食のノンフィクション作品は、
 お菓子マニアさんに、
 歴史好きな活字マニアさんにも
 おすすめですよ。
 
 ただ、現在は
 入手困難となっておりますので、
 図書館や古書店さんで
 探してみてくださいね~♪


  
コメント
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