テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ コンペティションの落とし穴? ~

2024-02-12 22:05:08 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 むむむゥ! じどうゥ~はんばいきィ??」

「がるる!ぐーるる!」(←訳:虎です!ケーキの!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 洋菓子の『不二家』さんが駅ナカ他各地に設置中なのは、

 ケーキの自動販売機!

 面白いわ~見かけたら買ってしまいそうだわ~とニヤリとしつつ、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

   

 

 

         ―― 実家暮らしのホームズ ――

 

 

 著者は加藤鉄児(かとう・てつじ)さん、

 2024年1月に発行されました。

 先日ご紹介しました森見登美彦さんの著作

 『シャーロック・ホームズの凱旋』は、

 ミステリよりもファンタジックな色合いが濃い作品でしたが、

 こちらは本気のミステリですよ。

 著者・加藤さんが”ホームズ“に喩(たと)えるのは、

 まさに名探偵レベルの推理強者!

 でもって、ほぼ引きこもり?

 

「ほわッ? めいたんていィなのにィ~??」

「ぐるるるる?」(←訳:引きこもり?)

 

 世界的な巨大IT企業『ビットクルー』と、

 同社の創設者が設立した財団が開催したのは、

 或るコンペティション。

 

 《眠れる探偵プロジェクト》

 と題されたコンペティションの企画意図は、

 犯罪抑制を促すことも含まれていたのですが……

 

 難問難問また難問の、

 超ハイレベルな予選を勝ち抜き、

 NYでの本選出場の資格を得た参加者さんが、

 予選通過報奨金3万ドルとともに

 消えちゃった?

 

「どろろォ~んッ!」

「がるぅる!」(←訳:あちゃあ!)

 

 予選通過者はどこだ?消えた報奨金はどこだ?と、

 大捜索を開始した『ビットクルー』社と財団は、

 やがて、“犯人”を発見します。

 

 日本の、千葉県柏市。

 その郊外の、何の変哲もない一軒家。

 2階の小部屋で、本とファイルに囲まれて暮らしている

 判治リヒト(はんじ・りひと)くん、24歳。

 

「たしかにィ、じッかでスゥ~!」

「ぐるがるる!」(←訳:実家暮らし!)

 

 苦心惨憺の末、

 ようやっとリヒトくんに居所を突き止めた

 財団日本支部のホルツマン・ユキさんは

 当然ながらリヒトくんを問い詰めます、よね。

 

 なぜ、こんなことを。

 

 報奨金3万ドルを返しなさい!

 

「ふむむゥ! たぶん、それはァ~…」

「がるぐるぅ!」(←訳:無理でしょ!)

 

 ええ、案の定、リヒトくんは悪びれもせず、言うのです。

 3万ドルは、もうない、返せない、と。

 

 しかし、リヒトくんにとっては残念なことに、

 ホルツマンさん、ないと言われて引き下がったりしません。

 彼女いわく――

 

 それなら、

 3万ドルぶんの“推理“をしていただきましょう。

 

「くすくすくすッ!」

「ぐるがるるるる~」(←訳:そう来たんだね~)

 

 やる気に満ち満ちているホルツマンさん、

 引きこもりだろうと何だろうと気にも留めず、

 さっそく未解決事件のレポートを取り出しました。

 

 事件を解き明かして犯人を捕まえないと、

 リヒトくん、詐欺で告訴されちゃう……かも?

 

「がんばろうゥねェ~」

「がるぐるる~」(←訳:応援するよ~)

 

 リヒトくんの推理力は、はたして本物なのか。

 コンペティションではない、現実の事件に、

 彼の推理は通用するのか。

 

 ネタバレ回避のため、

 詳しくはお喋りできませんが、

 まことに愉快痛快なエンタミステリ作品です。

 もっと読みたい!続巻がありますように!と熱望してしまう快作を、

 ミステリ好きな活字マニアの皆さま、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

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