写真:辻堂地区の静謐な桜と十津川。(撮影は昨年4月)<o:p></o:p>
各地で相次ぐ交通事故に心が痛んでいましたが、こんどは「竜巻」です。あいよっこがトルネード(竜巻)ということばを初めて知ったのは「オズの魔法使い」でしたが、長い間、実在するとは思わずファンタジーのお話と思っていました。
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日本では竜巻の大きな被害は、知る限りここ近年のことだと感じます。これは気象がアメリカ中央部、カンザス州とかオクラホマ州とかに似てきているということなのでしょうか? 一説には「巨大地震の前には気象的な撹乱が起きる」などとも言われ、ちょっと不安です。人災も天災もなんだか頻発している感じですね。
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写真:長殿地区上流では土砂ダムができた。人的被害発生。<o:p></o:p>
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さてこれも天災のほうです。昨秋の台風12号は4日間にわたる豪雨で紀伊半島に大災害をもたらし、東京ドーム80杯分の土砂が崩壊したといわれます。和歌山、奈良、三重県で死者24名、行方不明者53名(現在も捜索中)、負傷者50名、そのほか住宅の全・半壊、道路陥没、土砂・山崩れ等、大きな爪あとを残しました。
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十津川村では「道路は村の命綱なのに、ズタズタになってしまった。世界遺産である古道の修復作業を通じて、自然(特に山や川)への畏敬の念と、人間との関係性を感じて欲しい」と「道普請(みちぶしん)ツアー」を企画し、1月から3月まで実施しました。
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このツアーは24年度も継続される予定で、さらに修復された古道を通って、今回のような石積みやお墓といった遺跡や、トガサワラ巨木などの自然を楽しむツアーを今後企画していくそうです。「村を訪れた人たちにファンになってもらって、リピーターを増やしていきたい」と期待しています。
写真上:「渡ってみよう」と自衛隊のふたり。<o:p></o:p>
写真下左:揺れるのでロープをつかみ、下を覗き込む。<o:p></o:p>
写真下右:「やばい」いそいで戻って来た<o:p></o:p>
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ところで十津川村の観光大使は現在33名(たぶん)いらっしゃいますが、その中でも有名なのがさだまさしさん。大災害の復興を祈って十津川中学校の校歌(すてきです!)を創られ、5月19日には同村で「復興支援コンサート」も開かれます。
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先日の和歌山からのNHK「今夜も生でさだまさし」では、十津川村長より来たお礼のはがきに対して、「村と知り合いになったのは、阪神大震災のときから・・・」と話し始めました。
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「被害を受けた子どもたちのための建物を造ろうとしたら、村から材木のプレゼントがあった。十津川村では『明治22年の大水害のときに神戸市にお世話になったから、そのお礼も兼ねて』ということのようで、『いつまでもご恩を忘れない』というのはすごいですね~」と感心されていました。
写真:野尻地区の山崩れによる土砂。人的被害発生。<o:p></o:p>
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被害の大きかったR168を南に向かうと、五条市大塔町にある猿谷ダムあたりから川の両側が一変してきます。山崩れによる土砂ダムが発生した「赤谷」、さらに南に十津川村「長殿」と続きます。水力発電所がある長殿では発電所と家屋が流され、人的被害もありました。
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辻堂地区には入ることができず代替道路を通行しますが、昨年「南朝遺跡 護良(もりなが)親王碑」を訪ねたとき、美しい桜だったことを思い出しました。どうなっているのか気がかりです。
(最初の写真)
写真:折立地区では折立橋が落橋。桜も土流のためか白っぽい。下の昨年写真と比べると、手前の桜が
流れたみたいです。<o:p></o:p>
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「谷瀬のつりばし」で有名な谷瀬地区もつり橋からの風景も変わりました。河原ではたくさんの工事車両が動いていて、自衛隊の方たちもたくさん入っているようです。
隊員二人がこわごわとつり橋を渡りかけて下を覗き込み、「やっぱり、止めた~っ」とくるっと振り向いたのには、ちょっとびっくり!
え~~っ、自衛隊なんだから、怖くても戦ってよ~~!
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写真:折立地区の昨年はこんなに美しい桜と水の流れ、遠くに観覧する船も。(撮影は昨年4月)<o:p></o:p>
人間も大いなる自然のなかの小さな一部なのだと実感するのは、年を経てきたということでしょうか。子どもが育つ過程においても、最後に行き着く先もやはり自然の中しかありえないので、上手に付き合っていきたいですね。