夏の里山に「花撮り」に行った成果の「メハジキ (目弾き)」を 昨日見て頂きました。(→ こちら)
その日、昼も大分過ぎてもう帰ろうと、朝方に撮った「メハジキ」の場所を通りかかると、4人の人達が「メハジキ」を撮影しており、挨拶がてら尋ねると、花ではなく珍しい蜂を撮っているんだとのことでした。
(↓)がその珍しい蜂、ルリモンハナバチ (瑠璃 紋 花蜂)です。
ルリモンハナバチは、体長10~12ミリで、黒色の体に美しい青色(ルリ色)の斑紋を持つ印象的なハチです。 何でも昔のTV番組で「幸せの青いハチ」と呼ばれて、一時期 大人気になったハチだそうです。
私めが撮った写真は、青色(ルリ色)の斑紋が少し青味を残しておりますが、ほとんど灰白色ぽく写っていて、皆さんにルリ色の綺麗さが伝えられないので、申し訳ないです。(涙)
カメラのホワイト・バランスを曇天に設定していたので、全体がやや明るく、光っている部分はやや白っぽく写ってしまったのだと思います。
(↑)とは反対側の角度から撮った姿です。(↓)
「ハチ撮り」の人達に教えてもらったところでは、このルリモンハナバチが珍しいのは、ルリ色の斑紋を持つ美しい姿だけではなく、当然ながら、生息数が少ないからです。
なぜ生息数が少ないのかという最大の理由は、このルリモンハナバチはコシブトハナバチに(だけ)「寄生」するハチだからだそうです。
話が横道に逸れますが、寄生バチの多くは、普通のハチのように腰がくびれていないのだそうで、このルリモンハナバチも確かに腰がくびれておりませんね。
ハチの上方から見た、頭と、胸と腹上部の斑紋です。(↓)
ハチの中には自ら労働して巣を作らずに、他種類のハチの巣に侵入して卵を産み付けて育ててもらう (=労働寄生)ものがあり、ルリモンハナバチはコシブトハナバチの巣(だけ)に寄生するので、産み付けられる卵の数が制限されるために、おのずと生息数が少ないんだそうです。
そう言えば、野鳥の世界でも、他種類の鳥の巣に卵を産み落とし(=托卵 (たくらん))育ててもらう鳥(→ ホトトギスやカッコウ等)がいますが、ハチの労働寄生も鳥の托卵と同じですね。
(↓)は翅の模様です。
「ハチ撮り」の人達によれば、ルリモンハナバチはメハジキの花蜜を大好物にしており、メハジキの花には決まってルリモンハナバチがいるので、先ずメハジキを探すのがルリモンハナバチを見つけ出すコツだそうです。 しかし、昨今はメハジキが少なくなってルリモンハナバチは生きて行くのが難しくなっており、生息数が益々少なくなっているようだ、とのことでした。
(↓)では、花蜜を吸い上げるための長い舌が見えます。
「花撮り」の人達がいれば 「ハチ撮り」の人達も 「鳥撮り」の人達もいる。 世の中、色々な趣味を持った人達がいるんだなぁと 改めて実感した1日でしたです。 いやぁ~、しかし、勉強になりましたです。
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