先日 息子が送って来たのがパルス・オキシメーターというものです。
パルス・オキシメーター(pulse oximeter)は、「動脈血酸素飽和度(SpO2)」(と脈拍数)を採血することなく、指先に光を当てて測定する装置で、動脈(心臓から全身に運ばれる血液)に含まれる酸素(O2)の飽和度(saturation:サチュレイション)を、皮膚を通して(percutaneous:パァーキュティニィアス)光で測ります。
新型コロナウイルスに感染して肺炎になり、入院したりホテル隔離観察になると、必ずパルス・オキシメーターを常時装着させられます。 今東京では家庭に1個常備しておくのが常識になっている(!?)そうです。
(「99」がSpO2値で、「73」が脈拍数です)
酸素の飽和度とは何か? 血液中の酸素の大半(健康なら99%近く)は赤血球の中にあるヘモグロビンによって運ばれます。 飽和とは最大限の状態を指しますので、酸素飽和度とはヘモグロビンが運べる最高の状況に対し、実際に、今 肺にある酸素を血液中にどれだけ取り込んで体に運べているかを%値で表します。
従って、例えば新型コロナウイルスに感染して肺炎になり、肺のダメージが増えると、それだけ肺から血液に酸素が移せなくなります。 その結果、酸素飽和度が下がってくるため、オキシメーターが重症度の指標として、肺炎重症化を見つけるツールになるという訳です。
一般的にSpO2値は96~99%が標準値とされ、90%以下の場合は十分な酸素を全身の臓器に送れなくなった状態(呼吸不全)になっているため、適切な対応(人工肺による酸素注入など)が必要です。 90~95%なら救急車を呼ぶ必要があります。
救急車を呼ぶ時に、単に息が苦しいとか言うよりも、SpO2が92%だとか言う方が、救急隊員に深刻さが直ぐに判るので、いざという時にSpO2値を伝えられるように、と東京から遠く離れた広島市に住む「没イチ」の老親の私めに息子が送ってきたものです。
話が長くなりましたが、気遣ってくれる息子に感謝しておりますです。