旧聞になりますが、4月下旬にトヨタ社員の過労死認定問題で、QCサークル活動は業務と認め労働時間に当たるとの名古屋地裁判決が出ました。 その後トヨタは月2時間までとする残業代の上限を5月いっぱいで撤廃し、活動時間全ての残業代を支給することにしたようです。
私めが勤める企業もそうですが、製造業の生産現場で品質&生産性改善活動としてのQCサークル活動はしごく一般的に普及していると思います。 私めが勤める企業は昔(多分10年以上前)から業務の一環としての活動であること、よって活動時間全ての残業代を支給すること、等を活動規則に明記しております。
トヨタも活動を業務と認めていたのでしょうが、問題視されたのは、月2時間までの上限を設けていたこと、リーダーが行う活動の準備作業を業務と認めておらずサービス残業になっていたこと、の2点だと思われます。
トヨタのような日本、いや世界のリーディングカンパニーが槍玉に挙げられたのは、日本の全企業のQCサークル活動と残業代の支給のあり方に大きなインパクトがあることを期待した上でのことではないかと思います。
企業は綺麗ごとだけでは成り立たない一面がありますが、とは言えこのご時勢、心の病気と過労死、サービス残業や名ばかり管理職、法令順守、人権保護、企業倫理行動、など企業を見つめる眼が厳しさを増しておりますので、襟を正すべきは直ぐに正していかねばなりません。 さもないと社会から糾弾され存続すら危うくなります。 わかっちゃいるけどやめられない、と歌った昔とは今は違いますから…。