団塊の世代の我々が学生の頃日本のモータリゼーションのはしりでした。カローラやサニーが出現し街にクルマが増えてきた頃でした。免許を取るのが必須となり私も学生時代に取りました。しかし、マイカーなんてのは殆ど夢でした。
一部のお金持ちの子供たちが学校に乗ってきているのをうらやましく見ていたものです。その鬱憤を晴らすように、借り賃の安くなるオールナイトレンタカーを借りて仲間たちで六甲山や比叡山などへドライブしたものです。
暴走族とまでは行きませんが結構走りを楽しんだものです。クルマが憧れの時代でした。自家用車を持てるようになった頃こそまだクルマに乗ることがうれしくてスピード違反で捕まったことも何度かありました。しかし、仕事で運転するのが当たり前でもあり急速に車を運転することに興味を失ってしまったものです。
バブルの頃には若い人達が給料の大半をつぎ込んで高級車を競って買っていて、エンゲル係数をもじってクルマ係数が高いなんてからかっていたものです。
そんな長い間続いたクルマが憧れだった世界も変わってきているようです。
時事ドットコムより
昨年1年間に全国の警察が把握した暴走族の構成員は、前年比13.3%減の9064人だったことが10日、警察庁のまとめで分かった。統計の残る1975年以降最少で、ピークだった82年(4万2510人)の約2割にまで減少した。
暴走行為に参加した人数は4.9%増の延べ3万6961人、参加車両は0.2%増の同2万3223台で、いずれも9年ぶりに増加。四輪車の同乗者が増えたことなどが影響しているという。
騒音などによる110番は13.1%減の4万8284件と約1割減少。四輪車や二輪車に比べて騒音が少ない原付きバイクでの暴走行為が増えたためで、同庁は「暴走族にも不況の波が押し寄せ、四輪車や二輪車を買えなくなっているのではないか」と分析している。(2011/02/10-10:08)
暴走族が良いとは言いませんが、クルマが若者の生きがいだったことを考えるとそんな夢も持てなくなるほど世の中が沈滞してしまっている今の時代の若者達をちょっと気の毒に思うのは私だけでしょうか。
そういう私もクルマを買うどころでなく自転車族を余儀なくされているのですから同情している場合じゃないかもしれません。
環境やエネルギーの面からはクルマが減ることを歓迎しますが、自分たちだけがクルマを楽しんだ人類史上数少ない世代となるかもしれないと思うと複雑な気もします。
どんな時代になるのでしょう!