第 5573回の「全量買い取り前提が崩壊」などで何度も取り上げて来た電力会社が大嫌いな彼らの言う、太陽光 発電による汚い電気の買い取りは技術的な問題が大きな障壁となっています。
大容量のバッテリーとの組み合わせによる可能性はあるとは雖も、そこにはコストの問題が横たわります。
ところが、そんな大問題を解決してくれるのじゃないかと思える画期的な技術が開発されたという記事がありました。
日刊工業新聞より 2015年01月28日
蓄 電池100万台が火力代わり-NEC、家庭・ビルの蓄電池で電力需給調整ビジネス
家庭やビルにある蓄電池を電力需給の調整に使うビジネスが生まれそうだ。NECは 蓄電池100万台以上を遠 隔から同時制御する技術を開発した。予想以上に電力使用量が増えたり、電力系統に再生可能エネルギーの電力が急激に 流れ込んだりしても蓄電池が変動を瞬時に吸収する。
NECスマートエネルギー研究所の工藤耕治主任研究員は「新技術で蓄電池を調整力 にできる」と力説する。調整力とは電力不足に備えて待機している火力発電所を指す。蓄電池1台の出力が3キロワット でも100万台集まると火力発電3―6基分に相当する出力とな る。再生エネの発電量が急増しても、蓄電池の充電で需給を調整できる。
新技術はクラウド上から蓄電池に指示を出すが、同じ指示を一斉に出す訳ではない。クラウドは電力系統の周波数変動の大きさによって調整に必要な電力量 を計算し、数十分間隔で見直しをかける。蓄電池の充電残量も常に見定め、秒以下の単位で充電や放電の量を「1台1台 に振り分ける」(同)。充放電の繰り返 しによる劣化を抑える制御も採り入れ、蓄電池の寿命を延ばす。
新技術は変動の不規則性に適応できる処理も加え、電力会社と同様に周波数変動を瞬時に吸収するという。計算は複雑そうだが「サーバー1台で100万台 の蓄電池に対応できる」(同)。
これは、もしかしたら物凄い技術じゃないでしょうか。電力会社が今まで再生エネルギーによる汚い電気を買わない理論 的根拠が無くなってしまうと言うこ とでしょう。と言うか、この技術は電力会社こそ取り入れて未来の再生エネルギー100%時代の実現に取り組んでもらいた いものです。
もし、これが可能になれば、日本の弱点であるエネルギー問題が解決です。そうなれば、いよいよ日本再生の実現は本物 になります。