サムスンを追い込んだ中国の格安スマートフォンですが、どうやら、こちらも絶好調とは行かないようです。
サムスンを危機に追いやってくれたのは喜んでいたのですが、中国がそれで元気になるのには複雑な思いがありました。
しかし、こうなると、やはり、両方が共倒れしてくれる可能性もありそうです。何て、喜んでいたら、その裏で、日本の部品メーカーが窮地に陥っているようです。
とは言いながら、中国や韓国の企業に部品を納入して有卦に入っていた日本の部品メーカーには、何で、日本のメーカーに安く売らないのだろうと、苦々しい思いもあったので、半ば、自業自得と密かに、ほくそ笑んでいます。
産経ニュースより 2016.2.11
スマホ需要、部品メーカー揺さぶる 中国メーカー、アップル減速響く
スマートフォン市場の世界的な成長鈍化が、電子部品各社の業績を直撃している。スマホの生産に必要な産業用ロボットの需要も急減した。一部中国メー カーの販売低迷や、米アップルの減産が響いたもようだ。各社は車載用電子部品などスマホ以外の収益源の開拓を急いでいる。
ジャパンディスプレイ(JDI)が8日に発表した平成27年4~12月期連結決算は、固定費削減などの効果で黒字転換を果たした。しかし有賀修二社長 の表情は固い。「最大の顧客の需要が落ち込む」ため、28年1~3月期は19億円の営業赤字を見込むからだ。米アップルの「iPhone(アイフォー ン)」減産で、液晶パネルの販売が伸び悩む見通しだ。
一部の中国スマホメーカー向け部材は、昨夏から需要が弱含んでおり、関連企業にとっては事業環境の悪化が続く。京セラは28年3月期の営業利益予想を 従来の1100億円から850億円に引き下げた。山口悟郎社長は「中国の調整局面は終わっていない。4~6月期までは影響が出る」と警戒感を隠さない。
また、スマホ用にカメラの手ぶれ補正装置などを手掛けるアルプス電気と、液晶に使われる偏光板を販売する日東電工も、通期予想を下方修正した。
工作機械メーカーでは、スマホの金属ボディーを切削加工に使う「ロボドリル」を製造するファナックが、28年3月期の連結営業利益予想を従来の2184億円から2101億円に下方修正した。同様に安川電機も業績予想を引き下げた。
ただ、電子部品大手でも村田製作所や日本電産、TDKの業績は堅調だ。村田は無線部品が好調だった。また、日本電産やTDKは車載向けの強化が功を奏した。
主要スマホの需要動向についてJDIの有賀社長は「1~3月が底になると期待したい」と強調。スマホ用の画像センサーの販売が鈍化したソニーの吉田憲一郎副社長は「4~6月から回復するが、スマホの環境は変わった。投資、生産を迅速に見直す」と話した。(高橋寛次)
この部品メーカーが一斉に中韓への輸出を禁止して、日本メーカーだけに部品を供給すれば日本のメーカーは生き返るはずです。オール日本で日本を守ると言う気持ちはないのでしょうか。やはり、目先の利益が一番なのでしょうね。
いずれにしても、中国のスマホまでが減速というのは、良いニュースですね。これで、中国の崩壊も益々、間違いないでしょう。
宮崎さんが、気になる記事を書いてくれています。年末に、IMFの元のSDR入りとは逆に、利上げと言うもしかしたら、中国を追い込むかなと密かに期待していたFRBのイエーレン氏が、その後の市場の混乱に後悔しているようです。
宮崎正弘の国際ニュース・早読みより 平成28年(2016)2月11日(建国記念日)弐 通算第4811号
宮崎正弘の国際ニュース・早読み(FRB)
米FRBイエーレン議長が議会証言
中国の経済と通貨政策の不確実性が市場に動揺と不安を与えている
2月10日、イエーレンFRB議長は議会証言に立った。
眼目はFRBの利上げが続くのか、どうか。議長は「市場の混乱に配慮し、利上げペースは経済データを見ながらの判断となる」として、利上げペースの原則を示唆した。
「米国経済は雇用統計や自動車の力強い販売実績などをみても明らかに拡大している」としながらも、新興国の経済が急減速していること、企業の資金調達がコストの上昇を招いているなどと指摘した。
とりわけ資源国の低迷、中国を筆頭とする新興国家からのドル資金のエクソダスを目撃すれば、世界経済はますます安定を欠いており、こういうタイミングで米国が利上げを続けると、好調な米国経済も暗転しかねないだろう。
日銀はマイナス金利に舵を切ったため、日本では数日、株高、円安が続いたが、短期的効果で終息した。以後は中国人民元下落に歩調を合わせるかのように円 高、株安が進んだ。まして人民元のさらなる暴落の予兆と中国からの資金流失、景気の低迷はさらに悪化する方向にあり、欧州にまで飛び火している。
イエーレンは「中国の経済と通貨政策の不確実性が市場に動揺と不安を与えている」と述べたが、このFRB議長証言で、最も注目するべきポイントこそ、この「中国」への評価である。
彼女はこう言った。
「人民元の下落は中国の為替政策ならびに展望の不確実性によって悪化している。国際金融市場での不安定、ならびに国際経済の脆弱性は世界経済を不透明な ものとしており、成長への懸念を産むが、中国の供給過剰と過度な在庫が石油など世界の商品価格を押し下げ、資源新興国への金融ストレスを惹起しかねな い」。
現実の問題は、過剰在庫、過剰設備投資がアジアでは鉄鋼不況など深刻な悪影響をもたらしており、FRB議長の現実認識にはタイムラグを感じた発言だった。
やはり、IMFにしろFRBにしろ中国に対する認識が甘かったようですね。利上げだけは継続して、中国の息の根を止めてもらいたいものですが、どうなるのでしょう。
日本も、金の亡者達が株や為替で右往左往しているようです。本当に、懲りない人達です。好い加減にマネーゲームを止めるべきです。
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