街中で、知り合いに会うと、始まりましたねと声をかけられる。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』のことである。時代考証の話が出て、あまりにもきれいすぎる自然風景・鮮やかすぎる着物、言葉遣いにもところどころ現代言葉が出て違和感があると、手厳しいものがある。確かに、最初の場面の盗賊が明智荘を襲う田畑・草叢の風景は、菜の花畑のように見えた。しかも、高台から村に降りてくる細い道も整備され、そこを馬に乗った盗賊たちが襲ってくる。道なき道を一斉に襲うことこそ、戦国らしさを表すと思うのだが、理解しがたい。光秀役の俳優さんは、かっこよい現代人風で、セリフが疳高く棒読みのように聞こえるから残念である。ストーリーがどのように、展開していくのか、ドラマといえ、史実に近きもので、魅力ある人物像を描き出してほしいものだ。