営業所前ターミナルから右へ出ると、すぐに突き当たりになる。そして、そのT字路を左折して数十メートル先に一つ目のバス停がある。先日、私がT字路で左ウインカーを出して信号待ちをしていたら、右ミラーに映った直後に左ミラーに映ったお婆さんがいた。
ここ(ターミナルの前)は、老若男女問わず、道路を横切る人が多いので、私は「あぁ、お婆さんが道路を渡ったのか… そんなに急いで何処へ行く?」と思ったのだが… そのお婆さんは、歩道に上がっても走り続け、左ミラーに映り続けていたのだ。
私は「おんやぁ~? ひょっとして… 私に“願い事”でも…???」と思ったところで信号が青になったので、私はゆっくりと前進… 左折する時に、走ってくるお婆さんを確認… と、私が見る前から、お婆さんは高々と手を上げて振っていたようで…
私は“お婆さんの願い”を叶えるため、ハザードランプを点滅させながら一つ目のバス停へ行き、バスのエンジンを止めた。そこで待っていた男性が後方を見ながら「お婆さんが走って来とるよ」と言ってから十数秒後、お婆さんがやって来て「あ、あ、ありがとう。一時間に一本しかないって聞いたもんで…」と言った。
ひょっとして… バスターミナルで誰かに聞いたら「今、出たばっかだで、あと1時間、待たないかんよぉ… あ、まだバスがあそこで止まっとるで、一つ目のバス停まで走りゃ~間に合うかもしれんよ!」とでも言われたのだろうか…???
しかし、もしも一つ目のバス停がもっと遠かったら、お婆さんの願いを叶えてあげることは出来なかったのだが… その時は! 歩道じゃなくて「♪時を駆ける婆さん~」になればバスの発車に間に合うけど… ちょっと似合わ…(ゲホッゲホッ!) やっぱり、お婆さんは歩道も時も駆けないで、バス車内では腰を掛けるのがよろしいようで…(苦し紛れに何を言っとるんじゃ~!)