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バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

車内チェック… 見逃してくれよぉ~!

2013年11月30日 18時27分09秒 | バス運転士

「終点での車内チェック(車内通路を後ろまで歩いて行って見ること)を、降車停ではなく待機場所でやっているとは… どういうつもりだ! 今後は、すべて降車停でやるように!」という内容の指示が、委託元から伝えられたらしい。一体、どこの誰が言い出したのか知らないが… その人間は、バスの運転はもちろんのこと、ひょっとすると通勤でも乗っておらず、終点の降車停がどんなところなのか知らない… ♪もしかしてだけどぉ~ もしかしてだけどぉ~ バスについては“私以上のド素人”なんじゃないのぉ~???

もちろん、終点の降車停にも様々あるので「今後は降車停で車内チェックをします!」と言える場所もあるかもしれないが… ほとんどの降車停は公道上にあるので、速やかに移動した方が良いと思われる。しかし、バスターミナルのようなバス専用の場所ならば、ゆっくりと降車停で車内チェック… できるはずがない! そこには昼夜を問わず、続々とバスが到着するからである。だって、そのためのターミナルなんだから…

数多くあるターミナルの降車停… 私が実際にバスで行っているところは、だいたい2~3台のバスが降車扱いをできる程度の長さである。バスの本数が多いところでは、一気に4~5台のバスが到着することも珍しくないので、そういう場合には4~5台目のバスは後方で待つことになる。だから、1~3台目のバスは降車扱いを終えたら“すぐに”移動する必要があるのだ。

さらに、某総合駅の降車停では… 様々な駐停車車両に邪魔されることも多く、通常は3台目でも降車扱いができるのに、後方で待たされることもある。時には、その後ろから4~5台目のバスが来ることもあり、“本当に速やかな移動”が求められる。加えて、そこの降車停の目の前には横断歩道用の信号があり、常に赤と青に変化しているので、降車扱いが終わって信号が青… そこで車内チェックをしていたら信号が赤… 後方で待っているバスは、さらに“無駄な時間”を過ごすことになるのだ。

もっと言うと… すでに発車時刻を過ぎている状態で到着するバスも珍しくない。そんな時に、前に止まっているバスがのんびりやっていたら… 多くの運転士さんは「早くしてくれ!」と思うに違いない。ただでさえ遅れてイライラしているのに、そんなところで怒りの炎に油を注がれて… その後の事故に繋がる可能性が高くなると言ったら… 言い過ぎだろうか。

また、上司は「もしも降車停で車内チェックをしている時に、後ろのバスからクラクションを鳴らされたり、そのバスの運転士から文句を言われたりしたら、営業所へ報告してくれ」とも言われたのだが… 私は「そういう問題ではない」と思った。「何分の電車に乗れるはずだったのに!」と思うお客様がいらっしゃることの方が問題なのに…

言うまでもなく、ルールを守ることは大切である。が、それに対する柔軟性も大切であり… 降車停で運転席から身を乗り出して、客席全体を見渡して待機場所へ移動… 万が一、そこで“背もたれの陰で見えなかった熟睡中の人”を発見したとして、そこで安全を確認しながら降りてもらって何が悪いというのだろう? 待機場所は“終点の一部”だという解釈ではいけないのだろうか…???

私は、自分が慌てることによって事故の確率を上げたくないので、これまで通り“少しでも落ち着いた精神状態で”運転できるように、バタバタする終点の降車停では運転席から身を乗り出して車内を見るだけにして、通路を後ろまで歩いて行って見る車内チェックは待機場所へ移動してからやろうと思っている。言うまでもなく、降車停から営業所へ帰る場合は、その場(降車停)で車内チェック… または、「すぐに降車停から離れなければ!」と思った時は、すぐに営業所へ帰らないで、とりあえず… ♪待機場所でぇ~ 車内チェックを~(い~じゃん、い~じゃん)…見逃してくれよぉ~!