現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

懇親会にて

2010-06-14 12:21:21 | 虚無僧日記
『竹竹の会』終了後、懇親会は、穴山温泉の
「能見(のうけん)荘」で行われた。

新潟から参加の長谷川氏は、昨年、私のブログを
見て連絡をいただき、共に伊那の児玉氏やトム・
ディーバーの家に遊びに行き、昨年の『竹竹の会』
にも参加されたから、もう昵懇の仲。

他は、知らない人ばかりだったが、尺八界は狭い。
ちょっと話せば、共通の知人がいたりする。

なんと、お隣りに座られたI氏は、中島はるさんの
『ジャガタラお春』を演奏したことがあり、その時
私のCDを聞いて参考にしたとのこと。もう20年
以上も前のCDだ。あれを聞いてくれたとは、うれ
しい限り。

前に座られた若いHさんは、「来る時、列車で隣に
座っていました」とバラされて、絶句。あられもない
姿を見られていたか。「昨年産まれた子供に“一路”
と名前をつけたんです」と。「ヘェー!」でござる。

N氏は、「北山士童師に毎月来ていただいて、
荒木派を指導いただいている」とのこと。これまた
ビックリ。北山氏は慶応竹の会の先輩で大変
お世話になっている。先日「竹の会100周年」の
OB会でお会いしてきたばかり。

三橋貴風氏や菅原久仁義氏の名前も出た。流派に
拘らず、古典から現代曲まで幅広く愛する尺八仲間が、
こんなにも多く出てきたことに、感慨深いものがあった。


「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。

一休と虚無僧」で別にブログを開いています。

日記@BlogRanking 「60代の日記」ランキングです。クリックお願いします


6/12 「竹竹の会」

2010-06-14 12:11:43 | 虚無僧日記
6/12 山梨県北杜(ほくと)市、長坂で開催された『竹竹(たけだけ)
の会』に参加。長野県下の尺八愛好家の会で、今年で17回。

私は、昨年、下伊那のトム・ディーバーから誘いを受けて参加し、
今年2回目。そのトムは、病に倒れ、欠席とのこと。伊那の山奥で
独り住むのも 男のロマン だが、最期は 大変だ。

『竹竹の会』は、今まで体験したコンサートの中でも 最も充実
した会だ。司会もいない。開始ベルも無い。プログラムに解説も
無い。照明も一定。定刻とともに 舞台明かりがつき、トップ奏者が
出てきて 演奏を始める。ホントに「竹だけ」。“これでいいのだ!”
と 私は常々思っている。

出演者 20名。そのレベルの高さに驚く。若い人もいる。古典本曲も
あれば現代曲もある。ホールがまた最高。長坂駅のすぐ右手。図書館の
2階だが、450席もある本格的音楽ホール。ピアニッシモの音も
客席の後ろまでビンビン響く。

お客さんは数十人だが、最初から最後まで真剣に聴いてくれた。
それだけ聞き応えがある演奏だった。こんな会はめずらしい。


「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。

一休と虚無僧」で別にブログを開いています。

日記@BlogRanking 「60代の日記」ランキングです。クリックお願いします


竹竹 (たけだけ) の会

2010-06-14 11:15:02 | 虚無僧日記
『第17回竹竹(たけだけ)の会』出演者19人。
今回の幹事役、甲府の奥田徹氏の『竹籟五章』で始まり、
『一二三鉢返し』『鹿の遠音』『奥州薩字』『山越』『息観』と
古典本曲に混ざって『孤響』『二管の譜』。『二本の尺八の
為の楸』『竹の四季より「春」』そして『遍路』と、聞き応え
のある曲ばかり。

みな上手だ。そんな中で、私は観客に 何を どう伝えるか。

まず、開場前1時間、長坂の町を虚無僧姿で托鉢に出た。
閑散とした町だ。人通りは 全くない。お店は ほとんど
シャッターがしまっている。20軒ほど周るも、全然 反応が
ない。店の奥に人影が見えても 全く無視されたり、奥に
引っ込まれたり。この尺八の音が心に響かぬかと、一音
一音 祈る気持ちで吹く。そしてようやく3軒 喜捨して
いただいた。虚無僧尺八は、「人に聞かせるものではない。
自分だけの世界だ」という人もいるが、それでは銭はいた
だけぬ。人の心を手繰り寄せる真剣勝負なのだ。

私の出番は最後の方、16番目に『編曲 滝落ちの曲』。
『滝落の曲』をモチーフにアドリブ演奏なのだ。
出番直前まで、「ロ」で出るか「レ」で出るか。甲(カン)に
するか乙にするか。ピアニッシモかフォルテか、決めて
いない。融通無碍。出たとこ勝負。というより、瞬間
自然に出た音から始まる。場の空気、観客の心を読んで、
自然に音が導き出される。楽譜には こだわらないのが
私の尺八。

最後は、滝の水が川となって流れて行くのだから、デク
レッシェンドで消そうかと思ったが、観客の意表をついて、
とびきり でかい音で閉めた。すると 客席から一瞬 どよ
めきの声。

終わって、「最後の一発はすごかったですね」と。あれは、
私も予定外だった。観客が “ 最後に何か ” を 期待して
いたから、導き出されたのだった。

「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。

一休と虚無僧」で別にブログを開いています。

日記@BlogRanking 「60代の日記」ランキングです。クリックお願いします