現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

ロシアの尺八

2014-01-02 10:17:16 | 虚無僧日記
『邦楽ジャーナル』12月号に「日露戦争と尺八」の記事。

日露戦争で、1,800人もの日本兵が捕虜となっていた。
彼等が収容されたのは、ロシア北西部のノブゴロド州・
メドヴェージ村。第二次世界大戦後のシベリア抑留と
違って、当時は強制労働も無く、捕虜たちは白樺の木で
三味線を作り、祖国から持参していた尺八で合奏を
楽しんでいた。1905年のその時の写真が発見された。

そこでは病で19人が亡くなった。遺骨は3年後には
捕日本に送還されたが、2008年、慰霊の記念碑が建てられ、
今年5周年の記念式典が行われた。その時、若手尺八家の
「き乃はち」が招かれて奉納演奏をした。

「き乃はち」は、2006年モスクワで、2008年サンクト
ペテルブルグで公演を行い、ペテルブルグでは日本
総領事館の依頼で、現地の尺八愛好家20人に尺八を
教えている。

さて、ネットでみると「吉田ナザロフ公一」という
若手尺八家が、ロシア人の女性書道家と結婚して、
昨年から?ロシアに滞在し、各地で書道と尺八の
パフォーマンスを行っている。

今年は「中村明一」氏もモスクワで公演を行っている。
青木鈴慕師の息子「青木彰時」も2005、 2008、 2009年と
3回モスクワで公演している。

というわけで、モスクワの尺八家「サーシャ」は
「き乃はち」も「吉田ナザロフ公一」、「青木彰時」、
「中村明一」も知っており、日本の尺八事情については
驚くほど調べつくしている。

そんな中で、今回、なんで私が呼ばれたのだろうか。
どうやら「名古屋駅前で虚無僧している映像」を
You-tubeで見て、現役本物の虚無僧ということで
お呼びがかかったようだ。私のFaceBookに招待の
メッセージがはいってきたのには驚いた。

ヨーロッパの尺八

2014-01-02 10:16:54 | 虚無僧日記
箏・三絃・尺八の唯一の機関誌『邦楽ジャーナル』11月号で
「ヨーロッパの尺八」について特集を組んでいた。

今年(2013)の8月、チェコの首都プラハで「第9回プラハ尺八
フェスティバル」が開催された。このフェスティバルは
2003年に第1回が開催された後、2006年の第2回から毎年
開催されているという。

今年参加したのは30人の尺八家。日本からは三橋貴風と
クリストファー遥盟の二人が招聘され、他はヨーロッパ各国
から。日本からの代表は、日本人一人とアメリカ人の
「クリス」というわけ。

ドイツから来た若い女性は 尺八暦10年で「音楽療法に
尺八を採り入れている」という。セミプロの腕前。

みな尺八の古典本曲を好み、そこからさらに、尺八のあらゆる
可能性を駆使して、“前衛音楽”ともうべき 新たな音楽世界を
創生している。指孔を打つ遥かな音、吸う息の音など、“音量と
音程”を求めない音の時空だ。

「プラハ尺八フェス」とは別に、4年に1回「国際尺八フェス
ティバル」というのが、各国持ち回りで行われている。
次回は2006年、プラハで開催される。こちらは世界各国から
500人ほどの尺八家が集まる。

今年の夏は、プラハ以外にもスペインのバルセロナ、フランスの
トレイニー、スイスのバーゼルでも尺八のサマースクールが
行われた。「ヨーロッパ尺八協会」も設立されていて、
日本から招聘されたのは、柿堺香とアメリカ人のジョン・海山・
ネプチューンの二人。こちらも日本人一人に、日本在住の
アメリカ人。

日本人が知らないだけで、尺八は確実に海外に根を下ろしている。



「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。

一休と虚無僧」で別にブログを開いています。

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