寝坊いたしました。
昨夜酒を飲みながら、録画してあった小津安二郎の「早春」を見てしまったおかげなのです。
岸恵子さんがいいんだなぁ~
奥さん役の淡島千景さんもすてきでした。
池辺良さんが若いわ。
映像はいつもの「小津調」ですけど、お話は奥さんとの不和だったり、不倫だったり、複雑なサラリーマン社会の現実など、小津さんらしい「家族のほのぼの感」があまりないのが特徴でしょうか?
自宅にいる淡島さんのところに、不倫相手の岸さんがやって来る場面なんぞも、いまなら大変な修羅場でしょうけど、少々違う。
当時のニッポン社会は「男は外に女をつくるモノ」みたいな空気が女性にもあって興味深かった。
最後はめでたく終わりますけどね。
それにしても、やっぱ「世界の小津」なのでした。
4K番組の番宣で、ある監督さんが申してましたけど「いまのニッポンの映画監督は、かつての巨匠のおかげで『ゲタ』をはかせてもらっている」みたいな言葉が象徴的。
黒澤、小津、溝口などなどキラ星のようなニッポンの映画監督は世界に誇る財産なのでした。
上の写真は旧友Iからいただいた「シシャモ」。
世界で唯一、北海道の太平洋沿岸で、10月から11月までしか獲れないという、まことに貴重なもの。
以前ホンモノを食べたのは10年以上前だったでしょうか?
スーパーや居酒屋だって、ほんまもんはまず置いてませんです。
一般に見かけるのは、バッタモンの「カペリン」ですわ。
ノルウェーとかアイスランドで獲れるもので、味は似ても似つかぬまったく別物。
悪いけど、旨くもなんともないのがカペリンですわ。
で、このシシャモを肴に、にごり酒を「升」でいただきながら、早春を見て、へろへろ状態で就寝したのでした。
おかげさんで、すっかりしっかり二日酔いの朝です。
それにしても、10月から今月上旬まで沖縄辺野古で反対運動していた旧友Iから、なぜかシシャモなのだ。
よくわかんけど、嬉しいおいしい、いただきものなのでした。
ついでながら、細長い方がオスで、こっちの方が風味があって美味と言われております。
いずれにせよ、カペリンなんぞとは全く別もの、上品な脂がまことに旨い。
冷凍庫にはまだ20尾は残っておる。
こんどは吟醸酒でいただくことにいたします。
おぢの旧友、右翼から左翼まで各種取り揃えておりますけど、やっぱ旨いもの送ってくれる友人がありがたい。
「なまんだ~ なまんだ~」と、友人とシシャモに感謝する朝でござる。