おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

「原発はいずれ消滅する」By前原子力規制委員長

2020年03月08日 | Weblog

まもなく午前8時になります。

寝坊いたしました。

きのう、ずいぶん久しぶりに中型除雪機を引っ張り出して、屋根雪の除雪をしたのです。

雪がいよいよ窓に迫ってきたので、しょうがない。

いつもなら、この作業を何回も、何回もしなきゃならんわけですが、この冬はこれが3回目。

リンパ腫で闘病中のハニーさんがいますから、除雪作業が少ないのは大助かり。

ハニーさんも順調に回復中なのだ。

なんとはなし、これが最後の除雪、このまま春を迎えるような気がします。

ハニーさんのリンパ腫など、あれやこれや記憶に残る2020年冬なのでした。

さて、

まもなく3.11「東日本大震災」と「福島第一原発事故」から9年だそうな。

そんな中、毎日新聞電子版にまことに興味深い記事が載っておりました。

前原子力規制委員長の田中俊一さん(75)が、毎日新聞のインタビューに応じて「原発はいずれ消滅する」と申しておるというのです。

記事によると、田中さんは現在、「風評被害をなくすために、福島県飯舘村で暮らしている」そうだ。

2017年に退任してから「無償の復興アドバイザー」だという。

田中さんは「事故後、『原子力ムラ』にいた自分に何ができるかを考え、11年5月に放射線量が非常に高い飯舘村長泥(ながどろ)地区で除染実験を行った」

「この地区は今も帰還困難区域のまま。事故に向き合う私の原点がこの村にあります」という。

田中さんは「原子力ムラ」の中枢を歩んできたとの印象ですが、本人は傍流だと自嘲しておる。

「私は核燃料サイクルの実現は技術的に無理だと言ってきたので『村八分』の存在です」

「使用済み核燃料を再処理して高速増殖炉でプルトニウムを増やして1000年先、2000年先のエネルギー資源を確保しようと言っているのは世界でも日本だけ」

「安全神話も私は信じていなかった。科学的に『絶対安全』はあり得ない。日本の原子力政策はうそだらけでした」

安全神話も信じていなかったし、世界のどの国もあきらめた「核燃料サイクル」にも反対だったとは驚きです。

原子力ムラの中枢にいたわけではないというのがよくわかる。

そしていま、原発の新設が難しくなり、技術者の高齢化で技術の維持はできなくなって「いずれ原発は消滅する」という。

原発なんぞない方がいいと考えるおぢ、それはそれでいいと思う。

とはいえ、使用済み核燃料をどうするのか?

各地の原発では、もう置いておく場所すらなくなってきた。

福島では、汚染土や汚染水も含め、原発事故のツケは実際、次世代に先送り状態だ。

必要なエネルギー確保のための「国民的論議」が必要だという田中さんだが、「トイレのないマンション」とも揶揄される廃棄物も処理できない原発がその論議の中に入るとは思えません。

しかも建設コストは福島の事故からうなぎのぼりだ。

過渡期を担った原発は、このまま過去の負の遺産として消滅していただくのがいい。

再生可能エネルギーを中心としてこれをどう進めるのかというのが、この国を担うエネルギーに関する「建設的論議」とおぢは思う。

どうよそのあたり???