おぢのニセコ山暮らし

山暮らしと世間のあれこれを書き綴ります

検事と他の公務員の「違い」にはこだわらないけど、「インフル」と「新型コロナ」の違いにこだわる不可解

2020年03月11日 | Weblog

Eテレ朝の体操を終えた午前6時50分です。

気温はプラス1度で雨がしとしと降ってます。

雪解け時期に大量の雨が降ると、土砂崩れなどの危険があると言われます。

ビビってましたけど、ご当地はしょぼい雨で助かってますが、地域によっては避難も行われているようです。

大ごとにならないといいのですが…

さて、

支持率ダダ下がりに焦る安倍政権、新型コロナのどさくさに紛れて、事実上の「私権制限」を行う「特措法」をきのう閣議決定し、国会に提出した。

「緊急事態宣言の発出等を可能とする法案」というのだ。

「私権制限」に歯止めをかけられるかどうかが大事なポイントだ。

それにしても、こういうのを「どさくさまぐれ」という。

毎日新聞電子版によれば、1月30日には自民党の伊吹文明元衆院議長が二階派の会合でこうスピーチしていたという。

「新型肺炎の緊急事態に対し、憲法に保障されている個人の移動の自由、勤労の自由、居住の自由をどう制限するか。改憲の大きな一つの実験台と考えた方がいい」

ふざけたことを申してもらっては困る。

惨事に便乗して憲法改正したりする手口はナチスが自作自演した「国会放火」事件で明らかだ。

また今回は「新型インフル特措法は新型コロナと『病原菌が違う』から同法を適用できない」といい出した。

慶大名誉教授の小林節さんは「この特措法が適用されると、緊急事態を宣言できる」と批判する。

「住民の外出自粛要請、学校等の使用停止の要請・指示、音楽・スポーツイベントの開催制限の要請、予防接種実施の指示、臨時医療施設のための土地建物の強制収用、鉄道等への運送の要請・指示、医薬品等の売り渡し要請等ができる」そうだ。

ようは私権が制限されるわけ。

私権制限のどこが気持ち悪いかというと「所有者の同意なしに土地を使用できる」ことが可能となる。

冗談ではない。

共産主義国家の中国では、人が住んでいても、国が道路をつくると言い出せば、ソッコー退去させられる。

「お国のため」の大義名分で、土地が接収されるという、民主国家ではとうていありえない異常事態が起こる可能性が出てくる。

まことに気持ちが悪いのが私権制限だ。

最低でも「国会での承認」がないと歯止めが利かない危険な法律なのだ。

だから自民党内からも慎重論があるのは言うまでもない。

一方、安倍政権は、東京高検検事長の定年は、ほかの公務員と違いはないと言い出して波紋を広げておる。

ようするに安倍さんの息のかかった黒川弘務・東京高検検事長の定年が法解釈の変更で半年間延長だ。

だけど1980年にまとめた国家公務員法改正案に関する想定問答集には、検察官への適用が「除外される」と明記されている。

つまり「勝手な解釈」で、自分に都合のいい検察官の定年を延長したのだ。

一方で「新型インフル特措法は新型コロナと『病原菌が違う』から同法を適用できないので法改正」という。

「法解釈を変更」して一方的に検察官の定年延長をする一方、新型コロナに関しては今の法律でも可能なのにわざわざ「法改正」するという。

論理はまったく一貫しませんが、自分たちに都合のいいようにあれこれ変更するわけだ。

こういう姿勢は「正しい保守政治」とは根本的に違うと思う。

なんでもかんでも「数の力でごり押し」する姿勢はまことに不愉快だ。