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襲いかからんばかりの衝動にかられた
腹ペコの自分のテーブルに置かれた湯気立ち昇る料理も
食べ進むに連れて興味が薄れていく。
それと同じように
目標達成が間近になるとある程度の満足を得たことで、
意欲が低下することがあります。
また、それとは別に目標達成することで
自分を成功者の立場に置くことへの
抵抗する気持ちが潜んでいたりすることもありますが、
どちらにせよ、それらの気持ちを防ぐための一つの方法として、
一つも目標を達成する前に、新たな目標を定めてしまうことで
欲求を満たし切ることや成功者とならないすることが出来ることで、
意欲の低下を防ぐことが出来ます。
心理療法においても、
問題の根本的なものの見方や考え方が
しっかりと心に根を張るに至っていなくとも、
上手く進むほどに気持ちがほどほどに安定してきたり、
ダルさや眩暈や頭痛等の体調の改善、
過呼吸、鼓動の高まり、息苦しさ等の軽減や解消が見られてくると、
心理療法への意欲の低下が起きることがあります。
意欲が低下したままでは当然のことながら、
取り組めど変化のスピードは極端にスローになります。
何処かのタイミングで目標を達成した時の気がかりなことについて
施療のテーブルに乗せることや、行動目標を検討することもありますが、
施療の間隔を大きく開けてみるのも良い方法かと思っています。
施療の間隔は良い効果が見られた時にも用いますが、
意欲が低下し施療が停滞している感じがした時にも有効で、
これは、実際の日常の場で上手くいかないことと直面し
その失敗によって再び意欲を高めてもらうことが目的となります。
心理療法の理想は、一回で解決、または着実に前進、前進ですが、
皆さんがそのように進むとは限らず、
365歩のマーチのように三歩進んで二歩下がり、
そして、三歩進むと言うように改善していくことも
多々あったりします。
ですから、そういう場合にも
少なくない人が同じような感じで変わって行くんだと理解してもらって、
「私は変わることが出来ない。」「やっぱり私は駄目なんだ。」と言うような、
無力感を持つことを防いでもらいたいと思います。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計