深夜の時間帯に
アルバイトの男性が一人で
お店番をしていました。
男性は、気が弱いので
犯罪に出くわす可能性が高まる
深夜の時間帯の勤務は、
拒み続けていましたが、
その日は、どうしてもと
店長に頼み込まれて一度だけの約束で
深夜の時間帯のお店番です。
客足も途絶えた深夜2時過ぎに
やってきた客が一人、
しきりにキョロキョロと店内を見回し、
怪しさで一杯だったので
男性は、もう不安でドキドキで、
胸の奥で鼓動しているはずの心臓が、
喉の奥で鼓動しているかのようです。
怪しい客は、
しばらく店内うろついた後に、
カウンターにやって来て、
手に持った缶コーヒーを置いて、
次に取り出したのがナイフ。
怪しい客「おい!か」
男性「うひゃあ、殺さないでぇえええ。」
怪しい客「金さえもらえ。。。」
男性「うわー――」
怪しい客「落ち着けって、俺の話を聞けって。」
男性、「殺さないでぇえええ」
怪しい客「これだな。ナイフだな。」
「分かった。ポケットにしまうから。落ち着けって」
「ほら、見てみろナイフはしまったぞ。」
「少しは落ち着いたか。」
男性「すっすっ少しは。」
怪しい客「じゃあ言うぞ、金を出せ!
素直に出さなかったらナイフをだすからな。」
男性「あっあっはっはい。」(ブルブルブル)
男性は恐怖で頭の中が真っ白の過緊張状態で、
レジの開け方を瞬間的に忘れてしまい、
「あれ?ここを押せば、あれ?開かない。」
「あわわわわ、開かない。」
震える手でレジのボードをバンバンと叩き始め、
「開きません。レジが開かない。」
「あわわわわ開け方が分からない。」
バン!バシ!ドン!
怪しい客「ちょっと待て、落ち着けって」
「叩くんじゃない。レジが壊れるって。」
男性「うああああああ。」
怪しい客「もういい。もういいから。」
2013年のアメリカのアラバマ州の
珈琲店で上のようなことが
実際に起きたようです。
強盗に「有り金を出せ!」と迫られた店員が、
焦り慌てたせいでレジが開かず、
強盗は、出されていた珈琲を飲んで
何も言わずに立ち去ったそうです。
人の気持ちって、ポイントがずれるような
ちょっとしたことが起きると
萎えてしまうことがあるようですね。