前々から日本では立小便は軽犯罪法違反ではありましたが、
それほど遠くない昔の日本では、
立小便をしている男性を目にすることは
そこまで珍しいことではなかったように思うのですが、
公衆トイレや気軽にトイレを借りられるコンビニの普及のお陰か、
私自身も何十年も立小便をした記憶がありませんし、
誰かがしている姿も十数年見ていないように思います。
立小便は、今は犯罪どうこうというよりも
恥ずかしい気持ちの方が遥かに上回っているし、
場所によっては、下手をすれば猥褻物陳列罪にも
問われることになりそうですしね。
でもまあ出物腫物とでも言いましょうか、
借りることができるトイレが発見できないまま
我慢の限界が近付く緊急事態に陥ったら
古き良き悪き立ション時代に育った私なので
まあやっちゃうとは思いますが………。
インドでは、神聖な動物とされている牛を見ながら
立小便をすることを法律で禁止しているとのこと。
インドで牛が神聖な動物とされているのは、
ヒンドゥー教の最高神シヴァの
乗り物とされているからなのですが、
これって物凄くピンポイントで禁止している気が………。
神聖な動物である牛の何メートル以内では
立小便を禁止するのならまだ分かるのですが、
目の前を牛が通り過ぎていようが
牛を見ながらでなければ立小便はOK?
どうにでも良い訳が出来そうな気がするので
有って無いような法律のように思うのですが
どうなんでしょうね。
スコットランドでは、トイレを使わせて欲しいと
玄関をノックした人にトイレを貸さないと違法。
これ法律なのか条令なのか知らないけれど、
これって今も生きているのだろうか。
だって強盗目的だったらトイレを貸してと偽れば
簡単に家に侵入することが出来るように思うので、
どうなんでしょうね。
現代では、公衆トイレの設置数も増え、
コンビニでトイレを借りることも出来ますが、
そうでなかった私の子供の頃は、
見ず知らずの民家にトイレを貸してくださいと頼むか、
人目に付かない場所を探して立小便でしたね。
私が生まれ育ったのは田舎だったので
子供連中だけでなく大人連中も
わざわざ他人の家のトイレを借りるよりも
手っ取り早く適当な場所でとなっていたので
珍しくも何ともありませんでしたが、
最近は、全く見なくなりましたね。
イギリスでは、妊婦は、
例えそれが警官のヘルメットの中であっても
好きな所で用を足してよいとの法律があるようです。
慌ててトイレへ駈け込もうとして転んで
大変な事態にならないように、
また出産間近になると素早く動けないであろう
妊婦に配慮した法律かと思われますね。
私が初めてのインド旅行で見たものは、
多くの人が行き交う街中を
象使いに誘導されたインド象がのっしのっしと歩き、
野良猫、野良犬はもちろんのこと
野良牛が悠々と歩いていました。
街中を歩いている牛を見た時は、
放し飼いされている牛がいると衝撃を受けたのですが、
放し飼いじゃなくて野良牛だと知ってさらにビックリ。
奈良公園の野生の鹿が牛に代わっただけと考えると
外国人からすると日本の特定の場所にいる野生の鹿も
同じように見えているかも知れません。
自分の内側の世界にある何かが
あまりにも慣れ親しんでいることで
見えなくなっていることもあるようです。
自分から見て感じる相手の世界、
自分が見て感じる自分の世界、
相手側が見て感じる自分の世界、
第三者から見て感じる世界、
どの側からも全て同じように
見えて感じられるようなことって
そう多くはないかも知れません。
嫌われた。好かれている。劣っている。優秀だ。
何も取り柄がない。何一つ魅力が無い。
間違ってはいけない。正しくなければならない。
してはいけない。しなければならない。等々、
自分が感じている世界、自分が信じている世界が
外の世界からは違うものに見えていることって
多くあったりするようです。