1996年 アメリカの刑務所から脱走した男が
公衆電話で411の番号案内をかけるつもりが
911の警察の番号にかけたために
脱走劇は、たった一日で終了することに。
気の緩みが失敗を招くことがありますが
高まった緊張の後に気が緩んだ時の方が
失敗をする率が高くなるのだそうです。
たった一日で脱獄が終了した男も
看守達の影にピリピリしながら
そろりそろりと息を飲んで脱獄をし
刑務所から一定の距離を離れた時に
やった。やったと脱獄の成功を確認し、
ほっと気が緩んだことで大失敗をした感じかな。
目の前の彼女の名前を呼ぶときに
長年付き合い何度も呼んで沁みついていた
元彼女の名前をぽろっと
呼んでしまうような感じでなのか、
気持ちが極度の緊張から安堵へと変わり、
公衆電話を掛ける際に
頭の中に残っていた刑務所や警察へと
自然と指が動いたということなのかな。
日本の警察への緊急連絡番号は『110』。
これが制定されたのが昭和29年で
番号が『110』となった理由は、
当時のダイヤル式の電話機で
『覚えやすい。』『かけやすい』
また緊急性を考えてダイヤルを回す距離が一番短い
『1』を多くしたらしい。
私が子供の頃、私の町の電話は、
小さなレバーを数回クルクルッと回すと
電話局に繋がって希望の番号を伝えると
繋いでくれていたんですよね。
まだピュアな私だった頃の衝撃だったのが
白黒テレビからカラーテレビへ。
近所のうどん屋さんで色が付いた画面を最初に見た時、
これ以上無理というほど瞳孔が開いていたはずです。
それとダイヤル式の黒電話が登場した時、
ダイヤルを回したら直接相手の自宅と繋がる。
あれは文明開化の音が聞こえました。
でもあれ?おいらの町がダイヤル式になった時に
おいらが小学生の頃で、全校生徒が体育館に集合して
先生から使い方の説明を受けたので覚えていて
今の今まであの時、電話の仕組みが
全国一斉に変わったと思っていたのですが
110番が制定されたのが昭和29年って
まだおいらが生まれる前からダイヤル式とは、
おいらの町は、全国からかなり遅れていたとは………。
記憶てえのは案外といい加減なもので
もしかしたらそのいい加減な記憶からの思い込みがあって
その思い込みから悪影響を受けているものがあり、
今の自分がそれに振り回されていたとしたら
こんな馬鹿馬鹿しいことはないな。