以前に諏訪神社を訪れた帰りの道中に
立ち寄った諏訪山公園には
1928年に開園した動物園がありました。
その諏訪山動物園が
1950年の神戸博の跡地に移転して
1951年3月に新しく開園したのが
神戸市立/王子動物園です。
神戸市立王子動物園
前回、王子動物園を訪れたのは、
2019年の王子動物園恒例の「夜桜通り抜け」。
良い天候に恵まれた今日の王子動物園の入り口には、
子供連れの家族やカップルで混雑していました。
現在、日本の動物園でパンダを見ることのできるのが
上野動物園(東京都)、
アドベンチャーワールド(和歌山)
神戸市立王子動物園の3つの動物園。
王子動物園の人気者パンダは、
近々中国に返還されるのだそうですが
賑わう園内の人の流れや雰囲気から感じるのは、
この先パンダがいなくなっても
来園者が大きく減ることはなさそうです。
王子動物園 遊園地
今回、王子動物園を訪れたのは、
パンダ等の動物達を観ることで
疲れた心を癒すためでもなく
童心に帰り遊園地の乗り物を楽しむためでもなく
王子動物園敷地内にある
国の重要文化財に指定されている
旧ハンター住宅を観賞するためなんですよね。
旧ハンター住宅 石板
旧ハンター住宅は、1966年6月に
国の重要文化財に指定された住宅で、
現存する異人館の中でも最大級の洋風建築の一つです。
旧ハンター住宅【国指定重要文化財】
旧ハンター住宅は、
1889年頃にドイツ人のグレッピーが
イギリス人技師に依頼して
現在の異人館街の一角に建築したものを
1907年頃にイギリス人実業家
エドワード・ハズレッド・ハンター氏が購入しました。
ハンター氏は、
当時の日本で造船、鉄鋼等の事業を手掛け、
日立造船の前身の会社を興した人物で
奥さんは、日本人。
1917年75歳で永眠し、
以前に私が訪れたことのある国指定名勝の
神戸再度山の外国人墓地に葬られています。
玄関床タイル
E・H・ハンター氏像
余談ですが、夏場に動物園に行く際は、
蚊にご注意を。
食堂
1階の食堂にあるテーブルとシャンデリアは、
建物内の最も古い家具とのことです。
1階 ベランダ
ハンター氏が建物を購入後に住宅に改造を施し、
元々開放されていたベランダに
当時貴重な窓ガラスを全面に嵌め込みました。
旧ハンター住宅前庭
受付をされていた女性の話では、
元々の建物は、
主屋に連結された棟もあったとのこと。
応接室
元応接室の暖炉の上の鏡の前には、
重要文化財指定書が飾られていました。
階段
階段の踊り場に飾られている
この美しいステンドグラスは、
ハンター氏が英国からわざわざ取り寄せたもので
どこか神戸ルミナリエ的な感じがあります。
2階 居間
2階 ベランダ
寝室
2階部分には、居間と
元は寝室として使用されていたされる部屋が
3室あります。
2階 景観
国の重要文化財に指定されている異人館は、
今回訪れた旧ハンター住宅の他にも
相楽園内の旧ハッサム住宅。
異人館街の旧トーマス住宅(風見鶏の館)。
異人館街の小林家住宅(萌黄の館)。
旧神戸居留地十五番館。
舞子公園の移情閣。があります。
今回の旧ハンター住宅の観賞で
その全部を訪れることが出来たのですが、
萌黄の館等の異人館街の建物については、
ガラケーで撮影した画しか残していないので
もう一度訪れようかと思っています。
せっかく王子動物園を訪れているので
少しだけ動物達を見て回ることにします。
暑さでだらけてしまっているカンガルー。
時折、前足でポリポリと身体を搔く姿が
人間ぽく感じて笑えます。
インド旅行に行った時に、アジア象の背中に乗って
遺跡まで移動したことがあるのですが、
乗り心地は意外と良かったんですよね。
ハートマーク模様を持つキリンが話題になりましたが、
王子動物園のキリンにもハートマークが有るかもと
少し探してみましたが見つからず。
今日の気温が高かった所為なのか
多くの動物達は、クタ~となっていましたが、
フンボルトペンギンは、元気で泳ぎまくりです。
ペンギンは、大きいとは言えない二つの翼で、
あの水中の推進力を生み出していることが
凄いんですよね。
ひと掻きクイッとすればピュ—―――――。
小さな翼の動きと水中の爆発的な速度。
何もせずに水面にプカプカ浮かぶし、
それでいて潜水も上手。不思議なんですよね。
ビンタは、女性に喰らうことがあっても
ペンギンにだけは喰らいたくないなあ。
南極大陸に生息する皇帝ペンギンは、
水深500m、20分間潜っていられるそうで
同じ肺呼吸の人間と何が違っているんでしょうね。
お昼前に家を出て王子動物園を後にしたのが
閉園のお知らせする園内放送が流れる
午後5時前になっていたのが驚きでした。