2021年7月 福岡市の住宅の冷蔵庫の中から
夫婦の死体が見つかり、
夫婦と同居する59才の次男が逮捕されました。
逮捕された次男は、「アニメの良い場面の時に
何度も介護で呼ばれたので腹が立った。』と供述。
住宅の冷蔵庫の中から夫婦の遺体が見つかった事件で
逮捕された次男の無職の59歳の男は、
「親の面倒を見るのに疲れ、ストレスがたまっていた。」
と供述した。
逮捕された男は、父親と母親の年金等で暮らしていて
母親は車椅子で生活し、逮捕された次男の男は
買い物に付き添う等していたようです。
次男の男は、犯行現場の自宅を出て親のキャッシュカードで
数十万円を引き出して東北地方等を移動していたが
京都市内で逮捕されたとのこと。
この事件ですが、最初の黒の太字の内容だと、
両親の介護をおざなりにして自分はアニメ三昧で
アニメ三昧の邪魔になる両親を………
かなり酷い奴だなあとの印象をもったのですが、
後の記事の内容だと介護によるストレスが溜まっていた。
ちょっとした違いだけれども受ける印象は
全く違ってくるんですよね。
逮捕された次男は、アニメ好きだったのは確かだとして
殺害に至る動機について、
何度も大好きなアニメ鑑賞の邪魔をされたからとした記事の方は、
犯人の次男に極悪人の印象を与えたかった。
何故ならより注目を浴びる記事になるから。
両親の介護のストレスが溜まっていたとした記事の方は、
日々の老々介護が大変だったのだろうかと、
犯人の次男の印象が極悪人とは違ってくるかもしれません。
アニメの邪魔をする要因を排除したのか
大きなストレスの要因から逃げたくて排除したのか、
極悪人なのか悪人なのか分かりませんが、
その時に湧き上がった感情を制御できなかったことには
変わりありません。
どちらが犯人の次男の実像に
近いものとなるのかは分かりませんが、
少しの違いで印象は大きく変わるもので
それによって裁判の判決もまた全く違ったものになります。
さてですが、
長年の介護の負担は、かなり大変であることは明白で
まだ介護者される者が元気な内は、
まだ頑張りがきくのでしょうけど意思疎通が難しくなったり
認知症等の症状が出始めると………
そして、介護する者も元気な内は、
まだ頑張りもきくのでしょうけど年齢を重ねると共に
色々と問題が起きてきて………
これまで老々介護での殺人事件の裁判で
いくつか無罪判決が出ていることからも
どれだけ大変なのかが想像できるように思います。
どれだけ大変であったにしろ殺人は殺人、
大罪を犯したことに変わりはない。
と考えを持つのも間違ってはいないと思うし、
その大変さを汲み取り、やむにやまれぬを理解して
温情判決とも言える判決が出るのも
また間違ってはいないような気がします。
どのような判断をしても
完全に適切だと言えないような事例を
裁かなければならない判事には頭が下がる思いです。