自分が何かを始める時には、
何を得るために、自分が今何をしたら良いのかを
確認しておくことが大切で、
これは心理療法に限らず全てのことに言えます。
取り組み目標が
大き過ぎたり、漠然としていたり、運に頼るところが大きかったり、
人任せであったり、自分ではなく人を動かそうとしたり、
自分の本心からではなく正しさを求めていたりすると、
いくら一生懸命に、真面目に、真剣に取り組んだとしても、
効率が悪くなるだけではなく、ゴールに近づくことすら出来なくなります。
ですから、解決のための取り組みを始める前に、
取り組み目標を定めることは凄く大切なことであって、
そして、それは、単なる希望ではなく、期待でもなく、願いでもなく、夢でもなく、
その時の自分にとって現実的で生々しい感触があることが重要です。
しっかりとした目標設定がないままでは、
基本、解決のための取り組みを始めることができません。
しかし、その人の想いがどうしても勝ち過ぎる場合、
最初の目標設定が好ましいものを設定できないことがありますが、
その時には、その時で一旦、ある方法を用いることで、
目標設定の修正を図ることになるのですが。
さて、この取り組み目標はそれを達成することで、
その時の悩みや問題の全てが一気に解決してしまうこともありますが、
一気に解決することに心が奪われ過ぎると、
取り組み目標が大きくなり過ぎてギヤが噛み合わなくなってしまいます。
複雑でややこしい方程式の難問も、
小さく区切ることで簡単な問題となるのと同じです。
と言うのも、これを押さえておかないと
一つの取り組み目標を達成し悩みや問題の程度や本質が
変化しているのにもかかわらず、
「上手くいかない。」「駄目だ。」「自分には無理だ。」と
結論を出してしまうことがあるからで、
これは非常にもったいないことであり、
それ以上に、
「この心理療法者では上手くいかない。」「このカウンセラーは駄目だ。」
であるならまだ良いのですが、
「自分は駄目だ。」「自分は無理だ。」となることを避けたいからです。
これでは、心理療法の目的が悩みや問題を解決して心を軽くするだけではなく、
自分への信頼を取り戻したり、自分が持つ力を確認するためのものであるはずが、
それまでのその人の不必要な思い込みを強化してしまう役割を
果たすことになりかねないからです。
催眠療法&心理療法 神戸ストレスカウンセリング・ルーム花時計