日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

新築マンション考

2013-01-08 18:36:10 | 徒然
昨年の秋頃、近所の古い木造の集合住宅や大きな個人住宅が取り壊され、新築マンションが建つ、と言う内容のエントリをした。
実は、その時取り壊され更地になった広い土地にマンションが建設される予定となっていて、既に着工予定の期日がきているにも関わらず着工されていない、と言う物件がある。

ほぼ毎日のようにその更地の付近を通る私にとって、いつまで経っても着工しないコトを不思議に思っていたのだが、どうやら原因となるコトが判った。
あくまでも私の想像という部分なので、本当の理由なのかは判らないのだが・・・。

実はその未着工状態のマンション予定地の直ぐ南側に、違う建築業者さんが10階以上建てマンションを建設中なのだ。
それも敷地いっぱいに建設中。
未着工となっているマンション側とすれば、想定外の状況になってしまった為、設計の見直しを余儀なくされ、そのために着工が遅れているのでは?と、考えたのだ。

街中を歩くと、気がつくコトがある。
それは、マンションの規模にかかわらず、緑のスペースがほとんど無い、と言うコトだ。
もちろん、ここ2,3年緑地スペースをわざわざ設けたマンションも増えてはきているようだが、その様なマンションはまだまだ少ない。
「緑豊かなマンションライフ」と言った謳い文句の物件でも、実はマンションに緑地スペースがあるのではなく、緑地公園に隣接しているだけ、と言う場合も多い。
限られた土地に集合住宅を建てるとなると、収益性という面から敷地いっぱいに建てると言うのが、お約束の様になってしまっているのが、日本のマンションなのかも知れない。

この「敷地いっぱいに建てる」という発想が、もしかしたら日本のヒートアイランド化を促進させているのでは?と、昨年の夏、考えたりしていた。
しかし、そろそろ「敷地いっぱいに建てる」という発想を変えても良いのではないだろうか?
と言うのも、街中を歩いて気がつくコトは随分古い物件(おそらく築30年以上の物件)の空き室が、目立つ様になってきたからだ。
これらの物件は、耐震強度やアスベストと言った問題を抱えてる。
しかし、いずれ取り壊す必要のある物件でもある。
とすれば、単に取り壊し、建て直すだけでは無く「都市整備」という視点で、総合的な住宅造りを行政と一緒になって行う時期ではないだろうか?

様々な建築業者が、それぞれの個性(と言うべきか?)のある物件を建てるのは問題無いが、行政との連携が上手くいっていない為に、上述したような想定外のようなコトが起きては、問題だと思うし、街の景観としても美しいモノでは無い。
これまでマンションやビルなどを建てる時抜け落ちていた「街全体の景観」と、その中心に「緑のまちづくり」という発想を、建築業者も行政と連携して考える時代になってきているのでは?
いつまで経っても、着工する気配のないマンション建設予定地を見ると、そんなコトを考えるのだった。