日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

女性が社会進出すると、男性がおしゃれになる?

2013-01-28 20:27:22 | ライフスタイル
雑誌の売り上げが低迷している。
女性ファッション誌などでも、実質的な廃刊に追い込まれる雑誌がここ2,3年増えてきている。
そんな中、売り上げが伸びている分野の雑誌がある。
40代~50代前半を対象とした、メンズファッション誌だ。
確かに、この世代向けの雑誌は、ここ数年相次いで創刊をしている。
「チョイ悪オヤジ」という言葉を定着させた「LEON」の他にも、「Safari」や「UOMO」、「OCEANS」などがある。
この分野の古参とも言える「MEN’S CLUB」なども、コンスタントな人気がある様だ。

この世代の男性達というのは、高校や大学生の頃からファッション誌に慣れ親しんできた世代でもある。
当時人気だった「ポパイ」や「ブルータス」などが、ファッションのお手本でもあり、デートなどの参考書でもあった、と言う世代だ。
社会人になり一時期ファッション誌から離れていった時期はあったはずだが、丁度この世代向けのファッション誌そのものがなかったコトが、これらの雑誌の人気を支えているようなのだ。

これらの雑誌が人気となっている理由として挙げられるのが、意外にも女性の社会進出だという。
学生時代、雑誌をお手本にファッションを楽しみ、デートのプランをたてたと言う世代だけに、女性からどう見られているのか?と言うコトも、気になる世代だというのだ。
確かに、数年前トヨタのマークXのテレビCMで、俳優の佐藤浩市さん演じる部長の服装について、部下の女性が「素敵ですね」という内容のものがあった。
その上の世代と大きく違うのは、企業戦士と言えども女性の目は十分気になるし、「素敵」という評価を受けたい、と言う気持ちがとても強いと言うコトのようだ。
男性であれば、皆その様な感覚を持ってはいると思うのだが、その傾向が強いと言うコトらしい。

もう一つの理由が、「クールビズ」や「ウォームビズ」などの影響だという。
これまでのような制服化した背広の着方では難しい、涼しい着こなしやウォームビズの様な、背広+ニットと言った工夫が必要になってきたコトで、その参考書として使われている、と言う点もあるという。

いずれにしても、職場に女性がいるコトで男性は今までよりも工夫したおしゃれが重要となってきている、と言うコトになると思う。
とすれば、女性の社会進出はいろいろな意味でプラス要素があると思う。
なぜなら、背広などはもちろん、ネクタイやシャツなど流行に余り左右されないのが、男性ファッション。
「高くても上質なモノを、丁寧に着続ける」と言うのが、男性ファッションの神髄のようなトコロもあるからだ。
もし、日本のサラリーマンがおしゃれになる努力を始めたら、案外景気にも影響が出てくるかも知れない。

そう考えると、女性の社会進出というのはこれまで言われている様な面だけではない、経済効果があるかも???