2020年東京オリンピック組織委員長になった、森喜朗元首相がなかなか「おもしろい」発言をされている。
讀賣新聞: 「原発ゼロ」なら五輪返上しかない・・・森元首相
森さんと言えば、歴代の首相の中で支持率最低記録保持者だと記憶しているのだが、どうやらご本人は、そう思っていないらしい。
政治が動きそうな時になると、なぜか、いろいろな発言を積極的にされる。
その発言の多くが、的外れというか・・・「歴代最低支持率保持者は違う!」という感じを受ける。
その中で、今日の讀賣新聞に掲載されたこの報道は、ある意味「的が当たっている」という気がする。
確かに、オリンピックの様な国際的なスポーツイベントになれば、開催期間中使用する電力は、相当量だろう。
なんと言っても、オリンピック招致のプレゼンテーションで、安倍さんは「(事故を起こした福島第一)原子力発電所は、我々の元でコントロールされている」と、言い切ったのだ。
言い換えれば、「原発は、政府の管理下にあり、安全な状態にある」と、国際公約をした様なもの。
その原発が、オリンピック開催時に安全に稼働していなかったら、国際公約はどうなっているのだ!と、言われてもしかたないかも知れない。
もう一つは、自民党が支持する東京都知事選への「援護射撃」のつもりだったのだと思う。
なぜなら、ご本人は「フィクサー気取り」で、これまでも数々の発言をしてこられたからだ。
国際公約である「オリンピック開催」を出せば、「脱原発」ムードから「オリンピック開催」へと選挙の潮目が変わると思われたのだと思う。
ご本人が「オリンピック組織委員長」という、責任ある立場だからこそこの「オリンピック開催」という言葉は、ある意味「黄門様の印籠」のようなものだと思っていらっしゃるのだと思う。
一方、この様な考え方もできる。
「脱原発というなら、オリンピック開催までに自然エネルギーを中心としたエネルギーシステムを構築せよ!日本の技術力なら、5~6年でオリンピック開催が十分まかなえるだけの電力を創り出す技術開発はできるだろう」と、自然エネルギー開発を進める企業に奮起させようとした発言だったかも知れない。
と言うよりも、森さんのこの様な発言を知って、自然エネルギー開発を進めている企業や技術者は「オリンピックまでに、間に合わせようじゃないか!」と思われたのではないだろうか?
おそらく森さんご自身は、東京都知事選の「援護射撃」のつもりで、ご自身がなられたばかりの「オリンピック組織委員長」という立場で、話されただけだと思う。
でも、この発言を知った次世代のエネルギー創出技術に携わる人達が、「やってやろうじゃないか!」と、奮起されることを願っている。