12月に入り、寒い日が続く。
こんな時食べたくなるのが、「鍋料理」ではないだろうか?
最近では「ひとり鍋」が流行だというが、やはり鍋料理の王道は大人数で食べるコトだと思う。
そんな「鍋料理」にも、様々なトレンドが生まれている。
韓流ブームにのってヒットしたのは、「キムチ鍋」だったと思う。
昨年は、カゴメが仕掛けた「トマト鍋」だろうか?
今年は「大根おろしアート鍋」ではないだろうか?
昨年あたりから、話題になりはじめた「大根おろしアート」だが、元々は「豚バラと白菜のミルフィーユ鍋」にちょこんと乗っている大根おろしのしろくまの姿の可愛らしさがTwitterで話題になったのが切っ掛けだった。
そんな「大根おろしアート」の料理本を見ていたら、「大根おろしアート」にまつわるいくつかのエピソードが気になった。
例えば、素材そのものは、大根おろしなのでとても身近で手軽(というのは、十分わかっている)。整形に失敗してもやり直しが利くだけではなく、食べる人みんながワイワイ言いながら形を作ったりして参加できる。
何より、みんなで作った鍋を食べるその時の会話が、「大根おろしアート」を切っ掛けに盛り上がる、という内容だった。Amazon:「大根おろしアート」
確かに、写真で紹介されている様な可愛らしい動物が鍋の蓋を開けた瞬間に出てきたら子どもだけではなく、大人だって「ワ~」と盛り上がるだろう。
具材が煮えて食べ頃になるまでの時間も、大根おろしアートの形が変わっていく変化を見る楽しみがある。
「大根おろしアート」を切っ掛けに、思わぬ話が出るかも知れない。
それくらい「ゆる~い」気軽さと見た目の楽しみがある。
考えて見れば、山形の「芋煮会」なども同じだろう。
一つの大きな鍋を、大人数で囲みながらいろいろな話をする、というのはとても大切な情報交換の場であったり、コミュニケーション力を付ける場だったのかも知れない。
「同じ鍋で他の人と食べる」というコトに、抵抗感を感じるという方もいらっしゃるのは知っている。
ただ、その様な人が増えるにつれ、コミュニケーション力が低下し始めている様にも感じている。
冬の寒いこの時期だからこそ、暖かい鍋料理を家族や仲間と囲んで、いろいろな話をしてみると意外な発見があるのではないだろうか?
少なくとも、暖かい鍋の湯気を囲めば、ケンカをする人はいないと思う。
「大根おろしアート」が流行しているのは、そんな「人と楽しく過ごしたい」という気持ちの表れかも知れない。