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近くて遠い地方選

2015-04-03 20:48:12 | 徒然

今日から、統一地方選がスタートした。
その前から、立候補を予定している人たちが街頭で演説をしたりしていたので、「やはりこの人が立候補したのだな」という程度の印象で、なんとなく選挙というか公約そのものに興味をひかれるところがない。

いくつかの理由を考えると・・・。
1、地方議員さんの日頃の活動がわからない
2.おそらく、一番身近な議員さんなのだが、一番遠くにいるような印象がある
3.選挙演説の内容が、地方選挙と結びつかない
という理由があるのでは?という気がした。

1と2に関しては、関連する内容で、新聞や市の広報誌などで「議員活動」をある程度知るコトができるのだが、それでも「日頃はどんなコトをしているのだろう?」というコトが、わからないのだ。
ずいぶん前、実は毎週のように駅近くの交差点の歩道に立ち、活動報告をされていた市議さんがいらっしゃったのだが、その方くらいでいったいどんな活動をしているのか、あまり知られていないような気がする。
もちろん、新人立候補の方もいらっしゃるので、活動報告ができる立候補者とは限らないのだが、それにしても地方議員さんの日頃の活動がよくわからない。
よくわからないだけではなく、昨年発覚した「号泣地方議員」さんのような例もある。
先月には朝日新聞が、地方議員の政務活動費の使い方のような記事を掲載していた。
その中には、高機能の電子レンジや洋服を着せるトルソー(=オーダーメードのテーラー店などのショーウィンドーにある顔のないマネキン)を公費から出していた。
高機能電子レンジを購入した理由もなかなかで、「事務の女性が高齢でお茶を出すため、安全にお湯を早く沸かすために購入した」と回答をしていて、「電気ポットのほうが少量のお湯を沸かすのには早くて安全だと思うのだが・・・」と、新聞を読みながらツッコミそうになった。
トルソーに至っては、趣味で購入したものを政務活動費として計上した、という回答であったが、トルソーそのものを趣味で使うという方は、洋裁が趣味でそれなりの腕がある人くらい。
言い訳にしても、ずいぶん苦しい言い訳をするのだな~という印象が残った。

もちろん、このような議員さんは少ないと思うのだが、地方議員というのは本来一番身近な議員さんのはずなのに、なぜか遠い存在になってしまっているような気がする。
遠い存在になってしまっている理由の一つが、おそらく3の「選挙演説の内容が、地方選挙と結びつかない」という点だろう。
自民党の地方議員さんたちが「アベノミクスを強力に推し進める」といっても、「アベノミクス」の中心は都市部と大企業向けの政策。
地方の中小企業対策などは、ほとんど語られてこなかった。
この統一選挙直前になって「地方の再生」とか「日本の元気は地方から」のような言葉が、目立つようになってきたが、昨年暮れまではそのような言葉など一切なかった。
いうなれば、その場の言葉でしかないのだ。
何も自民党に限らず、どの政党も同じようなもの。
政治の中心はあくまでも国で、地方はそれに従う、という印象しか持てなくなっているように感じている。

それは地方議員さんだけの責任ではないと思う。
「近くて遠い地方議員」という意識から選挙を始めると、今のような所属している政党の全国向けの公約の焼き直しではない、言葉が出てくるような気がしているし、その言葉が選挙民の意識を変えるような気がする。