日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

「ドローン」の衝撃

2015-04-23 22:06:42 | 徒然

昨日、総理官邸に落下?した「小型ヘリコプター・ドローン」。
個人的には、「ドローン」そのものがこれほど普及?していたのか?と、事件よりも普及していたことに驚いた。
そして事件そのものについては、「いつか起きるのでは?」という気がしていた。
というのも、昨年だったと思うのだが「これから10年~20年で無くなる仕事」として、「人による宅配事業」が挙げられており、その理由がこの「ドローン」を使った宅配事業へのシフト、ということだったからだ。
「宅配事業として活用する」というのであれば、当然のことながら「目的地を設定して、その目的地に到着・荷物を落とす(置く)」ということが、必要だからだ。
その場合、航空法などで決められている「飛行ルート」などは考えてはいないだろうし、そもそも「飛行ルート」そのものを設定する、という考えがあるのだろうか?ということが、気になったからだ。
もちろん、ほかにも「宅配事業」での重要ポイントである「お届けの確認」そのものの問題などがあるだろうし、この「10年~20年で無くなる仕事」を発表したのが、日本のIT研究機関ではなく米国のIT研究機関であったこともあり、日本の商習慣と合うのだろうか?という、疑問を感じていた。
個人的には、頭上に「ドローン」がいくつも飛び交うような街の光景は、見たくない!と思ったのだが・・・。

そう考えると「ドローン」の活用先というのは、このような「宅配事業」ではなくもっと他の事業分野なのでは?と思っていたのだが・・・。
日本では「空撮機能を備えた、小型ヘリコプター」という活用のほうが主流のようで、確かに「ドローン」という表現ではないが「撮影用カメラ搭載、小型無線ヘリコプター」という名前を通販で見かける。
購入する人の多くは、趣味の領域だとは思うのだが、機能そのものを考えればこのような使い方をする人が出てきてもおかしくはない。
むしろ、このような商品が普及している、ということに対する認識の甘さのような部分が、今回の事件に結び付いたようにも感じている。

ただ、このような事件が起きたからと言って「厳しい規制をする」という方法では、対処できないのではないだろうか?
「規制をする」のではなく、侵入させないための策を考えることのほうが大切な気がする。
それは、「テロ対策」という視点でも、必要なのではないだろうか?
たとえば、先日エントリしたように一部のIT関係者からは「これからの戦争は、ITを使ったものになる」と言われている。
たとえばこの「ドローン」のような小型無線のヘリコプターを使って遠隔操作で、相手のインフラを機能不全にさせるということも考えられる。
だからと言って「撃ち落とす」のでは、他の施設などに影響を及ぼすかもしれないし、いくら小型ヘリコプターとはいっても、空からこのようなものが落ちてくれば、通行人などに被害を及ぼす可能性もある。
とすれば、やはり「侵入させない」防御策を、ITという視点とともに考える必要がある、ということをこの事件は教えているような気がする。