朝日新聞のWEBサイトを見ていたら、とても気になる記事があった。
朝日新聞:来年の「賃上げ期待しない」54% 日本生命調査
昨年に比べ、わずかだが夏のボーナスの支給額が増えた様だが、その分?来年のベースアップの期待は薄い、ということのように思える内容だ。
ボーナスは、業績に対して支払われるので、単純に好景気になればそれだけボーナスの支給額が増える、コトに(一応)なっている。
それに対して、ベースアップは景気というよりも「製品(や商品)価格」に最初から含まれるので、製品(や商品)価格が上がるだけではなく、実績が上がらなくては難しい。
だからこそ、ベースアップはサラリーマンにおって重要なのだ。
この記事で気になるのは、ボーナスの支給額が多いサラリーマンのほうがベースアップの期待が高く、支給額が少ないサラリーマンは期待をしていない、という点だ。
同じサラリーマンであっても、高収入を得ているサラリーマンは「アベノミクス」の効果を実感している(可能性があり)、そうではないサラリーマンは「アベノミクス」の実感は薄く、なおかつ期待よりも現実の厳しさで醒めたとらえ方をしている。半ば、諦めているようにも思える。
それは言い換えれば、「富める者はますます富み、貧する者はますます・・・」という、「格差の拡大」をはらんでいるように思える。
そして「アベノミクス効果」が薄れてきている、と感じている人が増えている、という点も見逃せないと思う。
というのも、先の選挙で安倍さんは「アベノミクスの推進」を謳って、選挙を戦ったからだ。
その「旗印」となる「アベノミクス効果」がなくなってきた、ということは、安倍さんへの期待が減ってきている、という可能性もある、とも読み取れるからだ。
もっとも掲載している新聞社が、朝日新聞なので、その部分を割り引いて考える必要はあると思う。
「アベノミクス」に対する国民の醒め始めているとすると、安倍さんだけではなく自民党そのものへの期待感がうすれてくる可能性もある。
なぜなら、上述した通り先の選挙で国民が期待したのは「経済の回復」だったからだ。