今朝FM番組を聞いていたら、「え!」と思うような、トピックスがあった。
名古屋に本社がある興和が、ミノムシが吐き出した糸を素材として、量産する、という話だった。
東海テレビ:世界初“ミノムシの糸”使った繊維を商品化 興和が新ブランドを立ち上げ天然素材で環境にもやさしく
このトピックスを聞いた時、思い出したことがあった。
それは10年ほど前、話題になった「クモの糸」を人工的に創りだした、ベンチャー企業・スパイバーだ。
TECHBLITZ:クモの糸に着目して開発された「夢の素材」資源・環境・食料問題解決へSpiber
「クモの糸」のスパイバーは、学生ベンチャーから始まった企業なので、今回の興和とは開発費などに関しては雲泥の差だったのでは?と想像しているのだが、スパイバーの場合「クモの糸」という繊維にこだわらず、クモの糸に含まれるたんぱく質に注目することで、繊維だけではなく、化粧品などへと利用できる範囲が広がっているようだ。
スパイバーのクモの糸の時にも話題になったのだが、クモの糸は繊維としてはとても強い。
デリケートな素材の代表の一つシルクも、実はとても強い繊維だと言われている。
市販されている、「シルクのあかすり」等は、ゴシゴシ体を洗うと肌が真っ赤くなるほどだ。
シルクは蚕という蛾の一種からつくられる素材だ。
今回興和が注目した「ミノムシ」もまた、蛾の一種であるということを考えると、蛾が創り出す糸はとても強い繊維なのかもしれない。
説明によると、自然界の中で一番強度がある繊維、ということになるようだ。
その為、真っ先に考えられたのが「防弾チョッキ」のようなものだったようだが、もしかしたらそのようなものよりもより身近なモノに活用されるのでは?と、期待をしている。
例えば、シニア向けのパーソナルモビリティーの一部に使うとか、プラスチックに変わる医療向けの装具(ギブスなどの固定具やサポーター)、インテリアという分野も考えられるかもしれない。
アパレルというのであれば、アウトドア向けということも考えられそうだ。
あくまでも個人的な願望としては「防弾チョッキ」のようなモノではなく、生活者が快適で安心して日常使いできるモノへの活用を考えて欲しいと、思っている。
最新の画像[もっと見る]