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少しずつ変わってきたのかな?車の選択肢

2015-07-23 16:26:59 | ライフスタイル

最近街中を歩いていて、「変わってきたな」と感じることがある。
それは走行しているクルマのことだ。

ここ名古屋で「クルマ」と言えば、トヨタ車を指すのでは?という位、トヨタ車が走っている。
そのこと自体、今も変わりないのだが、それでも随分変わってきたのかな?という気がしている。
その理由は、軽自動車が増えたということだ。

現在トヨタが、軽自動車を販売していないわけではない。
トヨタ自動車:ピクシス スペース
ただ、トヨタ車を購入するのであれば、あえて軽自動車を選ぶという人が(ほとんど)いないようなのだ。
おそらく販売店側も、積極的に売るつもりはないのでは?という気がしている。
なぜなら、ご存じの方も多いと思うのだが、トヨタの軽自動車はダイハツからのOEMだ。
最初からトヨタという選択肢はなく、ダイハツやスズキなどを選んでいると、考えるほうが自然な気がする。

普通乗用車についていうなら、ハイブリッド車についてはやはりトヨタ車(=プリウス)が圧倒的に多いようだが、ガソリン車となると、マツダやスバルなども随分見かけるようになった。
今日買い物に出かけたときに見かけたパトカーは、スバル車だった。
「(自動車メーカーに)偏りがあってはいけない」という事なのかもしれないのだが、驚いた。

軽自動車が増えてきている(実感)理由は、おそらく「燃費」だと考えている。
円安のため、1バーレル当たりの原油はドル換算では、大きく値上がりをしていないはずだが、円安の影響で「高値安定」という状況が続いている。
少しでも燃費の良いクルマというのが、選択肢の上位になってきているのでは?という気がしている。
それだけではなく、軽自動車そのもののデザインが随分変わってきている、という点もあると思う。
軽自動車と言えば、女性の足代わりという使われ方が多かったイメージだが、最近ではスズキの「ハスラー」のような4WD車(元々は、三菱の「ミニパジェロ」の人気で、広がった市場だが)や、ダイハツの「タント」のような一般車両とあまり変わらないようなスペースを確保し、福祉車両としても十分使えるような軽自動車も増えてきている。
以前の女性が足代わりに使うクルマではなく、軽自動車というカテゴリーの中でも選択肢が広がっている、という事がわかる。

「燃費」という視点では、好調なマツダを支えているのが「グリーンジーゼル車」だろう。
「燃費」という点では、ガソリン車よりもよく、軽油で走るのでコストも安いという点魅力があった。
ジーゼル車と言えば、元東京都知事の石原さんが、ペットボトルに入れたジーゼル車から排出された粉塵?を振って、「こんな有害な物を東京に入れさせるわけにはいかない」というパフォーマンスをきっかけに、一時期生産が中止された。その後ヨーロッパなどでは「グリーンジーゼル車」として人気が回復してきたところに、マツダがヨーロッパ車よりも上回る環境性能と燃費のジーゼル車を出し人気になっている。

そう考えると、以前よりも様々な意味での選択肢が増えてきているのが、今の自動車市場なのかもしれない。
しかもそれは「販売系列店ごとに微妙にモデルを変えている」という、(小手先の)選択肢ではなく、顧客のライフスタイルや、考え方に関わっているような選択肢が増えているという気がする。

それを裏付ける?かのように、今日の朝日新聞には「リッチな欧州車、顧客がっちり東海地方に販売攻勢」という記事が掲載されていた。