年の暮れから体調不良が続き、年明けどうやら風邪をひいてしまったらしい。
ブログをアップしようと、PCに向かうのだが考えがまとまらず、そのうち頭痛に見舞われる・・・。
そんな繰り返しの年明けだった。
それでも、今日から「仕事始め」という企業も多く、世間は新しい年に向かい動き始めている。
日経のWEBサイトを見ていたら、「まっとうなご意見で・・・」という記事があった。
しかも発言をしているのは、麻生財務相。
日経新聞:麻生氏「金貸しが金貸さないでどうする」銀行を批判
確かに、銀行の事業の柱の一つは「お金を貸すこと」だ。
身近なところでは、「住宅ローン」だろう。
銀行は、お金を貸すことで利子を取り、お金を儲ける。
貸すお金は、市中の預金者から集めたお金だ。
なんとなく、銀行はお金を預け、利息を付けてもらう所、という認識があるが、それは半分正解でも半分は違っている。
銀行の事業の目的は「お金を貸すこと」で利子を取り、貸したお金を確実に回収するコトにある。
その意味で、麻生さんの発言は正しい。
実際、バブルの頃の銀行のお金の貸出先は、「こんなところにお金を貸しても良いの?」というところにまで、お金を貸していた。
例えば、がけ地のような土地の購入者に対して、購入費用を貸し付けるといった具合だった。
その後、どうなったのかはご存じの通りだ。
以前から「(銀行は)晴れの時に傘を貸すが、雨降りには傘を貸さない」と、揶揄されるコトが多かった。
「必要な時にお金を貸さず、不要な時ほどお金を借りてくれと言ってくる」という、意味だ。
その傾向が、バブルが崩壊してからますます強くなってしまった。
その結果、企業の本業ではない「資産」ばかりに目を向け、「資産」が少ないと判断すると、成長が見込まれそうな事業を展開する企業であっても、お金を貸す(=融資)をしなくなってしまった。
そのコトを、麻生さんは皮肉っぽく言っているのだ。
確かに「資産」があれば、万が一焦げ付いたときでも、資産を取ることで銀行そのものは被害を被ることは少ない。
しかし、今のよう低成長の時代の中で、中小企業などは経営努力をし続けても、厳しい経営を迫らられているコトには、代わりは無い。
まして、今の経済状況を打開しようと考えているような「新規の起業」などは、リスクが高すぎて守りに入った銀行などは、手が出せないというのが、現状だろう。
だからこそ、「クライドファンディング」のような方法が注目され、実際成功するケースも出てきているのだ。
「クラウドファンディング」そのものは、お金を出資する側としてはリスクが大きい。
しかし、「この事業だったら、自分が出資できる範囲で応援したい!」という、理由(というよりも「気持ち」だろうか)で、出資をする人たちが支えている。
もちろん、募集をする側も資金集めのためのプレゼンテーションは、相当磨かれた内容でなければならない。
ただそのような関係が生まれるコトで、プレゼンテーション力が磨かれ、社会を動かしていく力になって言っていることも事実だろう。
このような社会変化に、銀行はソロソロ気づく時期かもしれない。
そのコトを麻生さん流の言葉で、言ったような気がする。
ご挨拶が遅れましたが、今年も一年よろしくお願いします。