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AIに負けない力とは?

2018-12-04 20:47:25 | 徒然

1ヵ月ほど前のHuffpostにAIに関する記事があった。
Huffpost:「感動を生むテクノロジー」とは?次へと向かう時代、鍵となるのは「ストーリー」だった

内容は、「AIなどのテクノロジーが向かう未来」ということなのだが、これまでAIが苦手(?)とされてきた、人の感情や感動といった「心の動き」まで、AIがサポートするようになると「人がすること」はますます減っていくのでは?という気がしてくる。
AIの普及で残る仕事といわれていたのが、介護や看護、カウンセリングといった「人の心」を察知する仕事もAIに取って代わられるのでは?という、印象を持ってしまうからだ。

そもそも「人の心」というのは、どこにあるのか?といえば、「脳」にあるということが、様々な研究で分かってきている。
もちろん、この考えに違和感を感じる方も少なくないだろう。
何故なら、日本語には「わかる」と言う言葉一つにも「理解する・納得をする・腑に落ちる」という、3つの段階があると経験的に知っているからだ。
これらのことは全て「脳」の中で起きていることだとしても、一つの物事に対する感じ方は全く違う。
このような微妙な感じ方までAIが察知し、反応するようになるのか?という疑問がある。

とはいうものの、AIで分析し作られた楽曲は著名なクラシックの作曲者の楽曲よりも「名曲」に聴こえ、同じようにAIでつくられた絵画は名作よりも「素晴らしい」と感じる(人もいる)と、言われている。
楽曲や絵画のパターンを分析し、多くのひとが好むパターンと掛け合わせるようにしてつくられた「名曲」や「名画」は、確かに均整がとれた作品になる(らしい)。
それは、「文章」でも同じということになる。

しかしそのような楽曲や絵画をいくつも見ていると、多くのひとは飽きてくるらしい。
その理由は「意外性」が無い、ということのようだ。
「意外性」というよりも「個性」といったほうが良いのかもしれない。
多くの楽曲や名画、名著から様々なパターンを分析し、つくられるモノはバランスが取れて安心感を持って「素晴らしい」という、第一印象を与えるが、そのような作品を見続けると「飽きてくる」ということのようだ。

とするとAIに負けない力というのは、「パターン化されない思考と表現力」ということになるのかもしれない。
ここ1,2年、ビジネスパーソンの必須スキルが「アート感覚」や「美意識」と言われるのも、わかるような気がする。