日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

SNSは、終わりに向かっている?!

2018-12-11 20:09:44 | トレンド

朝のFMを聞いていたら、「え!」と思うような話があった。
TFM:クロノス リポビタンD Trend Eyes(12月11日)

番組の内容は、「今年のビジネストレンドを振り返る」というものだった。
仮想通貨が、事件をきっかけに市場というか生活者から信頼を失い、当初の流行予測とは全く違う結果になってしまったのは、仕方のないことだろう。
「市場や生活者から信頼を失う」ということが、どのような結果になるのか?ということを反面教師のように、教えてくれたと思えばこのランクインも納得ができる。

一つ気になったのは、コメンテーターの方が感じた「誰でも発信できる時代の終焉」という言葉だった。
ここ10年ほどネット上で話題になったモノ・コトといえば「SNS」などの、個人がネットを使って情報発信をする、ということだった。
このような「誰でも情報発信ができる」ようになったのは、Youtuberの登場からかもしれない。
そして今の中高校生間では同じ動画でもTikTokへの投稿が、人気らしい。
Youtuberの多くが大人であるのに対し、TikTokは若い人たちが中心であることも、特徴的なところだろう。

Twitterの登場により面識がない人たち同士がつながるようになり、Instagramが登場したコトで「フォロワー」の数を競うようになってきた。
「インスタ映え」と言う言葉が、流行語大賞に選ばれたのは昨年だったように思う。
そして今年時置ききいたのが「インスタ疲れ」だった。
「インスタ映え」するような写真や動画を掲載しないと、「いいね」が押してもらえず、フォロワーの数も伸びない。
そのために、(様々な意味で)相当の無理をしてInstagramに投稿をしていた、という人も少なくなかったようだ。

それだけではなく、SNSを通していじめを公開するような人たちも現れ、「SNSによる二次的いじめ」が拡散するような事件も起きた。
他にもコンビニの冷蔵庫に入ったりした動画をSNSに上げ、問題となったこともあった。
Instagramを含むSNSそのもののシステムが悪いわけではなく、あくまでもユーザー側のモラルや一般常識の問題ではあったのだが、このような問題が起きた背景の中には、「いいね」などの数を増やしたい、という動画を撮影し公開する行為よりも「いいね」を増やしたい、という承認欲求のようなもののほうが強いというような指摘も多く聞かれた。

逆に言えば、「いいね」を数多く得るためには、それなりの工夫やアイディアが無くては、「いいね」を増やすことができなくなってきた、というのが、今年だったということかもしれない。
それが「誰でも情報発信できる時代の終焉」ということに、なるのだろう。
となると、いま若い世代で人気のTikTkoなども、投稿数は多いが1投稿に対しての視聴者数はとても少ない「内輪の表現ツール」となっていくかもしれない。
ただ忘れてはいけないのは、このような情報は一端拡散してしまえば、削除してもしきれずにネット上に残る、ということだ。