Yahoo!のトピックスをはじめ、一部新聞社のWEBサイトにも掲載されている「自動車税減税」。
日経新聞:車保有税、最大年4,500円減税へ 総額1300億円規模
この記事を読んで、なんとなく微妙な金額の減税だな~という印象を持った。
ポイントとなるのは「最大4,500円」だろう。
全てのクルマに均一4,500円の減税が、行られるわけではないのだ。
これまでの排気量に合わせて、排気量が少ない方が減税額が大きい、という仕組みになっている。
考え方によっては、小型車の車保有者にはそれなりのメリットが感じられるが、排気量の大きい大型車の保有者には、余り減税実感がないかもしれない。
といっても元々「最高年4,500円」という金額が、とても微妙な気がするのは、私だけではないと思う。
「微妙」という印象があるのは、「減税されてるのは嬉しいが、恩恵が感じられない」のでは?
車どころか、免許すら持っていない私ですら「微妙だな~」と感じる減税額なので、実際車を所有している方々にとってはより「微妙」な印象を受けるのでは?と、想像している。
何故なら、自動車に関連する税は複数あり、ガソリンは販売価格にガソリン税が転嫁されているうえに消費税が加わる。
日々車を運転する人であれば、昨今の原油の高騰で最高4,500円程度では、恩恵は全く感じられないかもしれない、という減税額だからだ。
ただ、減税分を「エコカー減税対象車」を絞り、その分をカバーするというのは、生活者の気持ちを十分理解した案なのかは、やや疑問だ。
確かに、車そのものはある一定期間使ったら乗り換える、という商品だ。
子どもが小さい時は、ファミリータイプのワンボックスカーだったが、子どもたちが成長し独立するようになると、そのような車から小型車へ乗り換えをする、というケースはままとしてあるだろう。
場合によっては、軽自動車に乗り換える方もいらっしゃるかもしれないし、逆に若いころ憧れていたスポーツタイプの車に替える方もいらっしゃるかもしれない。
だからといって、乗り換え年数そのものは年々長くなりつつある、という話もある。
初めて「エコカー減税」が行われたときのように、乗り換える動機になるのだろうか?
しかし、この減税額が総額となると1300億円という、大きな数字になる。
一人ひとりには「微妙」な印象を与える数字であっても、総額となると「減税額は大きい」と感じる数字へと変化していくのだ。
「数字のマジック」と言ってしまえば、それまでだが、この減税額を見て生活者はどう思うのだろうか?
おそらく、これまでであれば政府は「総額1300億円の減税」という表現をしていたのでは?という、気がしている。
その後、小出しに「減税額の内訳」が報道され、最初の「減税」ぬか喜びがなくなり、具体的にわかるような発表に変わったという点は、良かったのかもしれない