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海外から批判されないと、分からないJOC?

2021-07-18 17:51:27 | 徒然

先週半ばくらいから、パラリンピックの開会式で音楽を担当することになっている、小山田圭吾氏の小・中・高時代のいじめ。
今日になり、辞任を求めるon-line署名活動まで始まった。
このような事態になっても、JOC側は「謝罪をしたのだから、不問」という立場をとっている。
このような状況の中、海外メディアが小山田圭吾氏の「いじめ」という名の犯罪について、報じ始めている。
Huffpost:小山田圭吾さんの「いじめ告白」、海外メディアも報じる。開会式続投を問題視する声も紹介

一つ疑問に感じたことは、JOCは事前に小山田圭吾氏のプロフィール等を知っていたのだろうか?という点だ。
いわゆる「業界」と呼ばれる「村」は、想像以上に小さく様々な情報が簡単に得られる、と言われている。
実際、ミュージシャン同士であれば、1万人を集客するような人気ミュージシャンから、そのサポートをしているミュージシャンまで、互いに知っていると言われている。
確かに小山田氏がつくるような楽曲を「渋谷系」と呼ばれていたが、「渋谷系ミュージシャン」以外のミュージシャンも、小山田氏の様々な話を聞いていたのでは?という気がする。

まして今回は、27年前とは言え「いじめ紀行」なるタイトル他、「いじめ」という名の「犯罪」についての雑誌のインタビュー記事が、元になっている。
とすれば、事前に起用するミュージシャンから、話を聞けばよかっただけなのでは?
個人的には、何故今渋谷系のミュージシャンを起用するのか?分からないのだが…。
というのも2000年代に入ってから、ヒット曲を出し続けているミュージシャンやバンドは、いわゆる「○○系」というカテゴリーに収まらないタイプの楽曲が、人気となっているからだ。
おそらく、起用を勧めた代理店の人が小山田氏と同世代で、自分にとって好きな音楽だったから、という程度のような気がするのだ。
そんな理由で、起用されるの?と思われるかもしれないが、二転三転したオリンピック、パラリンピックの開会式及び閉会式のセレモニーイベントで、最終的に起用されたミュージシャンの顔ぶれを見ると、そのような印象を持ってしまうのだ。

ただ、海外で報道された内容は、日本での報道内容や小山田氏本人の謝罪Twitter、出版元編集長の謝罪等よりも、詳細な内容となっており、このような内容の「いじめ」という名の犯罪を犯した人物を起用する、というJOC側の態度に疑問を投げかけるだけではなく、JOC側の「問題認識に低さ」を海外に知らしめてしまった、という気がする。
元々「新型コロナ」の日本国内での感染拡大及びワクチン接種等が進んでいない等の状況から、「中止すべきでは?」という海外報道もあった。
それほど開催に向け疑問を投げかけられている状況の中で、海外ではとてもデリケートな問題として取り上げられている「人権(あるいは人としての尊厳)」を蔑ろにする人物の起用等、考えられないはずだ。

そのコトに気づかないJOC側に、オリンピック、パラリンピックを開催する資格があるのだろうか?