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日本のグリーンエネルギーの転換期となるのか?銀行が参入するエネルギー事業

2022-05-12 20:26:36 | ビジネス

日経新聞のWebサイトに、興味惹かれる記事があった。
日経新聞:山陰合同銀行、再生エネ発電の先進地へ 電力参入を発表

日本の場合、再生エネルギーというと最初に思い浮かぶのは「太陽光発電」なのだと思う。
その次が「風力発電」だろうか?
最近では、「太陽光発電」から「洋上風力発電」へ変わりつつあるのでは?という気がするくらい、商社等が「洋上風力発電」へ参入する記事を見かけるコトが多くなったような気がしている。

とはいうものの、本当に「洋上風力発電」が日本の気候風土に向いているのか?という、疑問を持っている。
というのも、年々襲来する「大型台風」が増えているからだ。
これまで海外を含めて「洋上風力発電」の成功事例として挙げられる地域の多くは、日本のような台風が襲来する国ではない。
もちろん、日本で「洋上風力発電」を設置するのであれば、当然環境アセスや気象条件等を十二分に検討をして、設置計画を立てるとは思うのだが、その思惑通りになるのか?という、疑問を持っている、ということなのだ。

「太陽光発電」の場合、耕作放棄地のようなところに建設をする、というのは一つの案として定着している。
実際、実家のある米子に帰省する度にその道中で見かける「太陽光発電パネル」は、年々増えているような気がする。
その意味では「エネルギーの地産地消」向きのエネルギーだともいえるのだが、グリーエネルギー先進地を目指すのであれば、違うアプローチも検討するべきではないだろうか?

例えば、境港のような「魚加工場」が多い地域では、魚の加工途中で廃棄されるものの処理が必要となる。
この処理において発生するのが、メタンガスであったりアンモニアであったりするはずだ。
これらの処理途中で発生するメタンガスを使って、小型火力発電を設置するとか、アンモニアを取り出すことができれば、それこそ大きなエネルギー産業になる、と言われている。
科学技術振興機構:アンモニアを燃やして発電

地方の銀行が参入するにはハードルが高いかもしれないが、資源となるモノはすでに身近にあるのだ。
既にあるような「再生エネルギー」を中心に考えるだけでは、先進地とはならない。
他にも山間地区における「小型水力発電」等、複数のグリーンエネルギーを組み合わせるコトで、安定的な「エネルギーの地産地消」を目指すことの方が重要なのではないだろうか?
少なくとも、「耕作放棄地で太陽光発電」というアイディアだけでは、早晩行き詰ってしまうのでは?と、懸念するのだ。