SNS界隈で話題になっているらしい「万引き自慢」。
ことの発端は、ある音楽評論家の方のプロフィールからだった。
Modelpress:音楽評論家、突如レコード万引きの過去を語り出して炎上「犯罪自慢ダサすぎる」と怒りの声も…
この音楽評論家のプロフィールを拝見すると、私と同世代ということが分かった。
とすれば、おそらく聴いてきた音楽なども似たようなモノだったのだろうな?と、想像がつく。
中学・高校と洋楽ファンであった私だが、欲しいレコードがあるからと言って万引きをする、という発想は一ミリも無かった。
というよりも、音楽そのものが好きでその音源であるレコードはとても大切に扱うべきモノだったし、大切なモノだからこそ自分のお小遣いで買いたかった。
もちろん、限られたお小遣いから自由に買える訳ではないので、1枚のレコードを買うことそのものもアレコレと考え、買っていた。
だからこそ、欲しかった1枚のレコードを手にしたときの嬉しさは、とても大きく大切に聴き込んだものだ。
今のようなサブスク時代の聴き方とは、全く別の聴き方をしていた時代でもあったのだ。
だからと言って、サブスクで音楽を楽しむコトを否定する気はないし、とても便利な時代になり好きな音楽を好きなだけ楽しむことができることが、うらやましいと感じることも多々ある。
そして気が付いたのだが、時折このような「若いころ、こんな悪いことをしていたんだぜ!」というような、「昔の不良自慢」をするオジサン(時にはオバサンもか?)が世間をにぎわす。
「にぎわす」というよりも、「炎上する」といった方が良いのかもしれない。
「炎上」理由は、「不良自慢の内容」が、「窃盗」であったり「恐喝」や「脅迫」といった、犯罪行為だからだ。
簡単に「万引き」や「いじめ」と言っているが、「万引き=窃盗」であり、「いじめ=恐喝や脅迫」といった、れっきとした犯罪であり、被害者の立場に立てば、許されるべきことではない。
にもかかわらず、何故「昔の不良自慢」をするのだろう?
その心理は、どういったことなのだろうか?
アゴラ:男はなぜ「オレって昔はワルでさ」みたいな自慢をするの?
アゴラで紹介されている記事は、半分書籍のPRを兼ねているとしても、どうやら「昔の不良自慢」の背景には、「不良をしていた頃の自分は、カッコよかった」という思い込み心理のようなモノがありそうだ。
それを単純に「男性脳」と言ってしまうことに、疑問もない訳ではないのだが、ある種の「征服欲」のようなモノなのだろう。
「何としても手に入れたい!」→「自分が手に入れなくてはいけない」→「手段を選んでいる場合ではない」という感じなのだろうか?
女性の場合は「マントを取りたい(=相手に対する支配欲)」ということなのかもしれない。
そう考えると、この「万引き自慢」をした音楽評論家の方は、還暦を過ぎるようなオジサンになっても、思考がお子様以下なのだろう。
むしろ、理性ではなく本能に近い感覚しか持っていないのかもしれないし、「相手を思う想像力(創造力)も欠如している」のだろう。
それで音楽評論(音楽を創り出した人や音楽を評論する)と名乗るのは、辞めていただきたい(というのが本音だ)。