超ウルトラセクシーダイナマイトスーパースペシャル・船戸陽子女流二段の指し手になったが、何たることか、目の前にはにわかカメラマンがズラーッと並び、私からは船戸女流二段がまったく見えなくなった。
首を上下左右するが、どうしても見えない。といって露骨に場所を移動したら、チャイナドレスのスリットから覗く船戸女流二段の脚が見たいのが、バレてしまう。
何ともおもしろくないが、私はカメラマンの後頭部をうらめしく見つめるだけだった。
船戸女流二段が指し終えると、徐々にカメラマンが散っていく。「立ち会い」の女流棋士も、自分の指し手が終わると座を外し、招待客の相手に回った。
いよいよ私の名前が呼ばれた。相手は一般招待(だと思う)の男性氏。一礼して着座すると、傍らの中倉姉妹が
「今年は陽子さん(が相手)じゃないんですね」
とニッコリ笑っていう。
「グッ…。き、きのういい思いをさせていただきましたから」
私は強がりを言い、
「これが脇息(きょうそく)ですか。タイトル戦みたいだ」
と、寄りかかった。
気息を整えて☗8六歩。
W氏、Hak氏も指して、指し初め式(対局)は午前11時33分に終わった。
ここで初めて、石橋代表理事が挨拶をする。内容は覚えていないが、わりと穏やかだった気がする。昨年の中井広恵代表理事は、
「今年はみんな、将棋を勝つように」
だった。しかし現実は厳しく、当人だけが勝ちっ放しだった。とはいえ、LPSA女流棋士は勝たねばならぬことに、変わりはない。今年は各棋士とも、正念場であろう。
乾杯の音頭はLPSA理事氏だった気がするが、よく思い出せない(注:W氏から、乾杯の音頭は、島田良夫・テレビ東京元アナウンサーだった、との指摘をいただいた。お詫びして、ここに加筆します)。私は金子タカシ氏にビールをついでもらった気がする。このあたりの記憶も怪しいが、レポートを書くことを前提にしているわけではないから、仕方ない。
中倉姉妹が登場した。中倉姉妹も艶やかなキモノ姿なのだが、今回は競争相手が悪かった。昨年6月の「NIS×TefuCUP」で、島井咲緒里女流初段が鮮やかなブルーのワンピースでベストドレッサー賞を受賞したが、男性は女性の露出に弱いのだ。
ただ、露出といっても、チャイナドレスを着こなすには大人の色気がないとダメだ。室谷由紀女流1級や山口恵梨子女流初段では、若すぎる。女流棋士会では山田久美女流三段が最適だと思うが、それでも船戸女流二段とは、大駒一枚違う。
話を戻すが、中倉姉妹の進行で、30日に開催する「第4回 ペア将棋選手権」の組み合わせ抽選が行われた。企業の担当者がいる場合はその方にクジ(トランプ)を引いていただき、いない場合は女流棋士が引くという塩梅だ。
女流棋士と企業のアマ強豪が仲睦ましく将棋を指す図は、傍から見ていて、あまりおもしろいものではない。にもかかわらず、昨年の第3回、一昨年の第2回と、私は観戦に出向いている。
2009年1月・蒲田で行われた第2回では、1回戦で敗退し観戦に回っていた船戸女流二段に
「負けちゃいましたあ」
とつぶやかれ、ドギマギしたものだ。あのときは、まだ私の船戸ファンが世間に知られていなかった。もちろん当人にも。
今回は女流棋士のペア企業は決めたが、細かい組み合わせまでは決めなかったようだ。今年観戦に行くかどうかは、LPSA女流棋士の営業次第である。
山下カズ子女流五段がいらしたので、大胆にも詰将棋を作るコツを聞いてみる。ほうー、と頷ける内容だった。
そこへ蛸島彰子代表代行(女流五段)もいらっしゃり、山下女流五段と話を交わした。オールドファンには堪らない光景である。
中井女流六段がいらっしゃる。船戸女流二段のチャイナドレスに話が及ぶが、中井女流六段は、(この前普及で訪れた)台湾で買ったものではないか、という。
中倉姉妹の周りは、さすがに人が多い。指し初め式のとき、「船戸先生のチャイナドレス、素敵ですよねえ」と中倉姉妹の同意を得ようとして、それが失礼にあたると思い口をつぐんだのだが、それと同じ行為を、私は昨年している。
すなわち、中倉宏美女流二段のキモノ姿に見とれ、その同意を船戸女流二段に求めてしまったのだ。何たる悪手。
同年代の女流棋士をホメるときは、時と場所と相手に要注意だ。
そういえば今年は、昨年あった「クイズ・LPSA18人に聞きました」のようなお笑いコーナーがない。式全体が、ちょっと淡泊になった。
女流棋士も、昨年はいた神田真由美女流二段、島井女流初段、渡部愛ツアー女子プロが参加していない。LPSAの所属棋士は絶対数が少ないだけに、3人も欠けるのは大打撃だ。まあ指し初め式くらい、いくら休んでも構わない。退会しなければよいのだ。
船戸女流二段がシャナリシャナリと歩き、少し屈んで、ウォーターサーバーの水をそそぐ。うわ…。ホントに、歩くセクシーダイナマイトだ。
「先生、きょうの先生のチャイナドレスは素晴らしい!! 私感動しました! もう今年の将棋10大ニュースは、きのう先生と対局したのが1位、きょうの先生が2位で…いや逆だな、きょうの先生のチャイナドレスが1位で、決まりました!!」
私がそうまくしたてると、船戸女流二段は、まあまあ…というそぶりで苦笑する。しかし今回の船戸女流二段のいでたちは史上最強であり、他の参加者も異論はないだろう。
続けて今回のドレスの購入場所を聞くと、何と日本だった。
う~む…。ふつうの女流棋士は、日本でも中国でも、チャイナドレスは買わない。しかし船戸女流二段は、私が知る限りでも2着持っていることになる。まさにフナトヨーコの、面目躍如であった。
中締めの前に、本日参加女流棋士の、記念撮影となる。石橋代表理事、蛸島代表代行、大庭美夏女流1級、大庭美樹女流初段、中井女流六段、山下女流五段、多田佳子女流四段、藤森奈津子女流四段、中倉宏美女流二段、船戸女流二段、松尾香織女流初段、中倉彰子女流初段の12名であった。
中締めになり、招待客は三々五々帰ってゆく。私もサッサと帰るべきなのだろうが、今年はW氏らとサイゼリヤへ出向くことになっている。昨年は将棋ペン倶楽部への原稿寄稿のため、中締めのあと浅草木馬亭へ取材に行ったから、エライ違いだ。
そのW氏が、船戸女流二段と私のツーショット写真を撮ってくれることになった。私はケータイを持たず、デジカメも持って来なかったので、配慮してくれたのだ。
私は女流棋士とツーショット写真は撮らない主義なのだが、こんな場なら構わないだろう。
船戸女流二段が、キュッ、と右に立つ。すかさず私が、カチッ、とポーズを取る。この感覚、この呼吸。「負けちゃいましたあ」と言われた2年前では感じなかったと思う。
撮られた画像を見ると、なかなかお似合いのふたりだった。
サイゼリヤには1時すぎに入る。メンバーはW氏、Tat氏、Hak氏、私。あとからN氏も合流して5人となった。
この5人で話すことといえば将棋しかないが、毎回毎回、よくネタが尽きないものだと思う。今回は「女子プロゴルファーより将棋女流棋士に美人が多い」との説に、全員がノータイムで相槌を打った。
4人がランチセットをオーダーしたのに、精算を終えて店を出たときは、すっかり暗くなっていた。たった数百円で、また4時間以上も長居してしまった…。
首を上下左右するが、どうしても見えない。といって露骨に場所を移動したら、チャイナドレスのスリットから覗く船戸女流二段の脚が見たいのが、バレてしまう。
何ともおもしろくないが、私はカメラマンの後頭部をうらめしく見つめるだけだった。
船戸女流二段が指し終えると、徐々にカメラマンが散っていく。「立ち会い」の女流棋士も、自分の指し手が終わると座を外し、招待客の相手に回った。
いよいよ私の名前が呼ばれた。相手は一般招待(だと思う)の男性氏。一礼して着座すると、傍らの中倉姉妹が
「今年は陽子さん(が相手)じゃないんですね」
とニッコリ笑っていう。
「グッ…。き、きのういい思いをさせていただきましたから」
私は強がりを言い、
「これが脇息(きょうそく)ですか。タイトル戦みたいだ」
と、寄りかかった。
気息を整えて☗8六歩。
W氏、Hak氏も指して、指し初め式(対局)は午前11時33分に終わった。
ここで初めて、石橋代表理事が挨拶をする。内容は覚えていないが、わりと穏やかだった気がする。昨年の中井広恵代表理事は、
「今年はみんな、将棋を勝つように」
だった。しかし現実は厳しく、当人だけが勝ちっ放しだった。とはいえ、LPSA女流棋士は勝たねばならぬことに、変わりはない。今年は各棋士とも、正念場であろう。
乾杯の音頭はLPSA理事氏だった気がするが、よく思い出せない(注:W氏から、乾杯の音頭は、島田良夫・テレビ東京元アナウンサーだった、との指摘をいただいた。お詫びして、ここに加筆します)。私は金子タカシ氏にビールをついでもらった気がする。このあたりの記憶も怪しいが、レポートを書くことを前提にしているわけではないから、仕方ない。
中倉姉妹が登場した。中倉姉妹も艶やかなキモノ姿なのだが、今回は競争相手が悪かった。昨年6月の「NIS×TefuCUP」で、島井咲緒里女流初段が鮮やかなブルーのワンピースでベストドレッサー賞を受賞したが、男性は女性の露出に弱いのだ。
ただ、露出といっても、チャイナドレスを着こなすには大人の色気がないとダメだ。室谷由紀女流1級や山口恵梨子女流初段では、若すぎる。女流棋士会では山田久美女流三段が最適だと思うが、それでも船戸女流二段とは、大駒一枚違う。
話を戻すが、中倉姉妹の進行で、30日に開催する「第4回 ペア将棋選手権」の組み合わせ抽選が行われた。企業の担当者がいる場合はその方にクジ(トランプ)を引いていただき、いない場合は女流棋士が引くという塩梅だ。
女流棋士と企業のアマ強豪が仲睦ましく将棋を指す図は、傍から見ていて、あまりおもしろいものではない。にもかかわらず、昨年の第3回、一昨年の第2回と、私は観戦に出向いている。
2009年1月・蒲田で行われた第2回では、1回戦で敗退し観戦に回っていた船戸女流二段に
「負けちゃいましたあ」
とつぶやかれ、ドギマギしたものだ。あのときは、まだ私の船戸ファンが世間に知られていなかった。もちろん当人にも。
今回は女流棋士のペア企業は決めたが、細かい組み合わせまでは決めなかったようだ。今年観戦に行くかどうかは、LPSA女流棋士の営業次第である。
山下カズ子女流五段がいらしたので、大胆にも詰将棋を作るコツを聞いてみる。ほうー、と頷ける内容だった。
そこへ蛸島彰子代表代行(女流五段)もいらっしゃり、山下女流五段と話を交わした。オールドファンには堪らない光景である。
中井女流六段がいらっしゃる。船戸女流二段のチャイナドレスに話が及ぶが、中井女流六段は、(この前普及で訪れた)台湾で買ったものではないか、という。
中倉姉妹の周りは、さすがに人が多い。指し初め式のとき、「船戸先生のチャイナドレス、素敵ですよねえ」と中倉姉妹の同意を得ようとして、それが失礼にあたると思い口をつぐんだのだが、それと同じ行為を、私は昨年している。
すなわち、中倉宏美女流二段のキモノ姿に見とれ、その同意を船戸女流二段に求めてしまったのだ。何たる悪手。
同年代の女流棋士をホメるときは、時と場所と相手に要注意だ。
そういえば今年は、昨年あった「クイズ・LPSA18人に聞きました」のようなお笑いコーナーがない。式全体が、ちょっと淡泊になった。
女流棋士も、昨年はいた神田真由美女流二段、島井女流初段、渡部愛ツアー女子プロが参加していない。LPSAの所属棋士は絶対数が少ないだけに、3人も欠けるのは大打撃だ。まあ指し初め式くらい、いくら休んでも構わない。退会しなければよいのだ。
船戸女流二段がシャナリシャナリと歩き、少し屈んで、ウォーターサーバーの水をそそぐ。うわ…。ホントに、歩くセクシーダイナマイトだ。
「先生、きょうの先生のチャイナドレスは素晴らしい!! 私感動しました! もう今年の将棋10大ニュースは、きのう先生と対局したのが1位、きょうの先生が2位で…いや逆だな、きょうの先生のチャイナドレスが1位で、決まりました!!」
私がそうまくしたてると、船戸女流二段は、まあまあ…というそぶりで苦笑する。しかし今回の船戸女流二段のいでたちは史上最強であり、他の参加者も異論はないだろう。
続けて今回のドレスの購入場所を聞くと、何と日本だった。
う~む…。ふつうの女流棋士は、日本でも中国でも、チャイナドレスは買わない。しかし船戸女流二段は、私が知る限りでも2着持っていることになる。まさにフナトヨーコの、面目躍如であった。
中締めの前に、本日参加女流棋士の、記念撮影となる。石橋代表理事、蛸島代表代行、大庭美夏女流1級、大庭美樹女流初段、中井女流六段、山下女流五段、多田佳子女流四段、藤森奈津子女流四段、中倉宏美女流二段、船戸女流二段、松尾香織女流初段、中倉彰子女流初段の12名であった。
中締めになり、招待客は三々五々帰ってゆく。私もサッサと帰るべきなのだろうが、今年はW氏らとサイゼリヤへ出向くことになっている。昨年は将棋ペン倶楽部への原稿寄稿のため、中締めのあと浅草木馬亭へ取材に行ったから、エライ違いだ。
そのW氏が、船戸女流二段と私のツーショット写真を撮ってくれることになった。私はケータイを持たず、デジカメも持って来なかったので、配慮してくれたのだ。
私は女流棋士とツーショット写真は撮らない主義なのだが、こんな場なら構わないだろう。
船戸女流二段が、キュッ、と右に立つ。すかさず私が、カチッ、とポーズを取る。この感覚、この呼吸。「負けちゃいましたあ」と言われた2年前では感じなかったと思う。
撮られた画像を見ると、なかなかお似合いのふたりだった。
サイゼリヤには1時すぎに入る。メンバーはW氏、Tat氏、Hak氏、私。あとからN氏も合流して5人となった。
この5人で話すことといえば将棋しかないが、毎回毎回、よくネタが尽きないものだと思う。今回は「女子プロゴルファーより将棋女流棋士に美人が多い」との説に、全員がノータイムで相槌を打った。
4人がランチセットをオーダーしたのに、精算を終えて店を出たときは、すっかり暗くなっていた。たった数百円で、また4時間以上も長居してしまった…。