11日(水)の清水市代女流六段-島井咲緒里女流二段の一戦(倉敷藤花戦)は、清水女流六段の勝ち。
島井女流二段は残念だったが、気持ちを入れ替え、女流名人位戦でがんばってもらいたい。
同じく11日の「LPSA詰め将棋カレンダー」は、3手詰だというからサラッと解いたら、間違えた。うっかりして、玉を取られた。
8日(日)は前日に続いての快晴。絶好の花見日和で、上野公園にでも繰り出したいところだが、そこを私は、大野教室に行った。「花より将棋」で、どうしようもない。
川口駅西口を降りると、沿線の小公園に桜が咲いている。弁当を拡げて食べている花見客もいる。昨年の同時期にも咲いていたはずだが、まったく記憶にない。東日本大震災の後で、心に余裕がなかったのだろう。
大野教室には午後2時27分に入った。室内の生徒は、W氏を含む大人3名、子供1名。何ときょうは、これだけである。私が大野教室に通い始めたのは昨年の3月からだが、もっとも当時は、日曜日の客はこのくらいだった。
さっそく大野八一雄七段に教えていただく。この将棋が40数手で終わってしまったので、全譜を記そう。
上手(角落ち)・大野七段
下手・一公
△5四歩▲7六歩△6二銀▲2六歩△5三銀▲2五歩△4二玉▲2四歩△同歩▲同飛△3二玉▲2八飛△5二金右▲4八銀△4四歩▲3六歩△2三歩▲4六歩△4三金▲4七銀
△3四歩▲4五歩△3三桂▲4四歩△同金▲3五歩△同金▲4六歩△4五歩▲同歩△4六歩▲5六銀△4五金▲3八飛△2二銀▲3四飛△5六金▲同歩△4七歩成▲4四歩
△4二金▲6八玉△4三歩▲3六飛△4五銀 まで、45手で大野七段の勝ち。
20手目▲4七銀では▲3五歩と突っ張りたかったのだが、△3四歩の反発を気にした。しかし▲4七銀でも、△3四歩は▲4五歩があるから指しにくかろうと見ていたら、大野七段はふつうに△3四歩。そこでつい▲4五歩と突っかけてしまった。
△3三桂▲4四歩。これに△同銀なら▲4五歩(△同銀は▲4六歩で銀が死ぬ)と位を張って下手よし、と考えていたら、△同金と指された。
私は動揺を隠しつつ、読み筋とばかり▲3五歩と突く。もし△同歩なら▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲4四飛△同銀▲同角△4五飛▲3四金(▲7一角成もある)△4七飛成▲3三角成△2一玉▲5八金左で下手指せる。
ところが大野七段は力強く△同金。これでこちらの浅はかな作戦がご破算となり、一歩損だけが残ってしまった。
いまさら▲3六歩△4五金▲4六歩と収めるわけにはいかないので私は▲4六歩だが、△4五歩▲同歩△4六歩と反撃され、後にこの歩がと金に化けた。
43手目、大野七段は△4五銀と手厚く打つ。
この局面を冷静に見ると、上手のと金得である。これは平手の手合いに近くなっており、彼我の棋力を考えれば、下手もういけない。ここで私は投了した。
感想戦では、△3五同金のところは上手大きな得だが、まだ決定的な差はついていないので、「私の仕掛けが間違っておりました」と▲3六歩△4五金▲4六歩として、新規まき直しで指すのがよかったという。
これ、1年前の私なら、そう指したかもしれない。いやそもそもその前に、▲4五歩とは仕掛けない。▲7八金とか▲5八金右とか、無難な手を指していたはずだ。
私がLPSAサロンや大野教室に通うようになって、たしかに棋力は伸びた。しかしその功罪として、いつでもプロ棋士に指導をいただけるという考えから、指導対局のありがたみを忘れてしまった。
本局でいえば、たった20分の指導対局である。もっと一局の将棋を大事にしなければいけない。
ここで3時休み。ちょうどHon氏も来た。きょうは大人5人、子供1人が最終人数のようである。
詰将棋のプリントを渡されたが、4題中2題しか解けなかった。しかし11手詰と15手詰だったので、まずまずだろう。
休み後は、Sat氏と指す。Sat氏は大野教室一の強豪で、大野七段や植山悦行七段に平手で勝った実績を持つ。私とは1勝1敗だが、内容は0勝2敗。大変な相手だが、それだけに指し甲斐があると思った。
Sat氏に振ってもらい、と金が5枚出て、私の先手。相居飛車に進んだ。
数手後、Sat氏は角を換えてくる。私は棒銀に出た。相居飛車の後手番が横歩取りを拒否すると、代替として必ず指されるのが一手損角換わりである。しかし後手番のうえに一手損をするなんて、本筋の手とは思えない。これは負けられない戦いとなった。
▲7九玉△5二金右の交換を入れて、私は▲1五歩。自信の仕掛けだった。
私は端を破り、△1七歩成~△1九角の飛車取りに、▲6八飛と横に逃げる。
▲2三歩の垂らしに、Sat氏は△4四馬と引く。それが下の局面である。
先手・一公:1四歩、2一成香、2三歩、4七歩、5七歩、5八金、6七歩、6八飛、7六歩、7七銀、7八金、7九玉、8七歩、8九桂、9七歩、9九香 持駒:角、桂、香
後手・Sat氏:1二歩、2四歩、3二金、3三銀、3四歩、4三歩、4四馬、5一玉、5二金、5三歩、6三銀、6四歩、7四歩、8一桂、8二飛、8四歩、9一香、9三歩 持駒:銀、桂、歩
ここでは指し易いと思っていた。
しかしここから私が、信じられない手を連発する。
(つづく)
島井女流二段は残念だったが、気持ちを入れ替え、女流名人位戦でがんばってもらいたい。
同じく11日の「LPSA詰め将棋カレンダー」は、3手詰だというからサラッと解いたら、間違えた。うっかりして、玉を取られた。
8日(日)は前日に続いての快晴。絶好の花見日和で、上野公園にでも繰り出したいところだが、そこを私は、大野教室に行った。「花より将棋」で、どうしようもない。
川口駅西口を降りると、沿線の小公園に桜が咲いている。弁当を拡げて食べている花見客もいる。昨年の同時期にも咲いていたはずだが、まったく記憶にない。東日本大震災の後で、心に余裕がなかったのだろう。
大野教室には午後2時27分に入った。室内の生徒は、W氏を含む大人3名、子供1名。何ときょうは、これだけである。私が大野教室に通い始めたのは昨年の3月からだが、もっとも当時は、日曜日の客はこのくらいだった。
さっそく大野八一雄七段に教えていただく。この将棋が40数手で終わってしまったので、全譜を記そう。
上手(角落ち)・大野七段
下手・一公
△5四歩▲7六歩△6二銀▲2六歩△5三銀▲2五歩△4二玉▲2四歩△同歩▲同飛△3二玉▲2八飛△5二金右▲4八銀△4四歩▲3六歩△2三歩▲4六歩△4三金▲4七銀
△3四歩▲4五歩△3三桂▲4四歩△同金▲3五歩△同金▲4六歩△4五歩▲同歩△4六歩▲5六銀△4五金▲3八飛△2二銀▲3四飛△5六金▲同歩△4七歩成▲4四歩
△4二金▲6八玉△4三歩▲3六飛△4五銀 まで、45手で大野七段の勝ち。
20手目▲4七銀では▲3五歩と突っ張りたかったのだが、△3四歩の反発を気にした。しかし▲4七銀でも、△3四歩は▲4五歩があるから指しにくかろうと見ていたら、大野七段はふつうに△3四歩。そこでつい▲4五歩と突っかけてしまった。
△3三桂▲4四歩。これに△同銀なら▲4五歩(△同銀は▲4六歩で銀が死ぬ)と位を張って下手よし、と考えていたら、△同金と指された。
私は動揺を隠しつつ、読み筋とばかり▲3五歩と突く。もし△同歩なら▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲4四飛△同銀▲同角△4五飛▲3四金(▲7一角成もある)△4七飛成▲3三角成△2一玉▲5八金左で下手指せる。
ところが大野七段は力強く△同金。これでこちらの浅はかな作戦がご破算となり、一歩損だけが残ってしまった。
いまさら▲3六歩△4五金▲4六歩と収めるわけにはいかないので私は▲4六歩だが、△4五歩▲同歩△4六歩と反撃され、後にこの歩がと金に化けた。
43手目、大野七段は△4五銀と手厚く打つ。
この局面を冷静に見ると、上手のと金得である。これは平手の手合いに近くなっており、彼我の棋力を考えれば、下手もういけない。ここで私は投了した。
感想戦では、△3五同金のところは上手大きな得だが、まだ決定的な差はついていないので、「私の仕掛けが間違っておりました」と▲3六歩△4五金▲4六歩として、新規まき直しで指すのがよかったという。
これ、1年前の私なら、そう指したかもしれない。いやそもそもその前に、▲4五歩とは仕掛けない。▲7八金とか▲5八金右とか、無難な手を指していたはずだ。
私がLPSAサロンや大野教室に通うようになって、たしかに棋力は伸びた。しかしその功罪として、いつでもプロ棋士に指導をいただけるという考えから、指導対局のありがたみを忘れてしまった。
本局でいえば、たった20分の指導対局である。もっと一局の将棋を大事にしなければいけない。
ここで3時休み。ちょうどHon氏も来た。きょうは大人5人、子供1人が最終人数のようである。
詰将棋のプリントを渡されたが、4題中2題しか解けなかった。しかし11手詰と15手詰だったので、まずまずだろう。
休み後は、Sat氏と指す。Sat氏は大野教室一の強豪で、大野七段や植山悦行七段に平手で勝った実績を持つ。私とは1勝1敗だが、内容は0勝2敗。大変な相手だが、それだけに指し甲斐があると思った。
Sat氏に振ってもらい、と金が5枚出て、私の先手。相居飛車に進んだ。
数手後、Sat氏は角を換えてくる。私は棒銀に出た。相居飛車の後手番が横歩取りを拒否すると、代替として必ず指されるのが一手損角換わりである。しかし後手番のうえに一手損をするなんて、本筋の手とは思えない。これは負けられない戦いとなった。
▲7九玉△5二金右の交換を入れて、私は▲1五歩。自信の仕掛けだった。
私は端を破り、△1七歩成~△1九角の飛車取りに、▲6八飛と横に逃げる。
▲2三歩の垂らしに、Sat氏は△4四馬と引く。それが下の局面である。
先手・一公:1四歩、2一成香、2三歩、4七歩、5七歩、5八金、6七歩、6八飛、7六歩、7七銀、7八金、7九玉、8七歩、8九桂、9七歩、9九香 持駒:角、桂、香
後手・Sat氏:1二歩、2四歩、3二金、3三銀、3四歩、4三歩、4四馬、5一玉、5二金、5三歩、6三銀、6四歩、7四歩、8一桂、8二飛、8四歩、9一香、9三歩 持駒:銀、桂、歩
ここでは指し易いと思っていた。
しかしここから私が、信じられない手を連発する。
(つづく)