24日(火)は夕食後に仮眠を取ったが、起きてみたら「踊る!さんま御殿!!」が終わり間際だったので驚いた。ああっ!? えっ?? …あ!! 目覚まし時計の針を1時間遅く設定していた!! あああーーーっ!! なな、なんてこった…!! 今夜は美人女医さんの特集。おもしろそうだったのに…。
21日(土)は「大野教室」に行った。川口駅西口を下りると、大木に花が咲いていた。あれは何の花だろう。桜の親戚だろうか。
教室には午後2時20分ごろに入った。きょうも生徒がいっぱいおり、大人と子供数人が、大野八一雄七段に指導対局を受けていた。奥の部屋に入ると、植山悦行七段も4面指しを行っている。繰り返すが、きょうも大野教室は盛況である。
きょうは新規の生徒、Na氏がいた。棋力は五段だそうで、Sat氏の紹介らしい。まずはNa氏と一局。私の先手で、Na氏の四間飛車穴熊。私は左美濃に囲う。角道を通したまま▲6八金右まで固めたが、角がいなくなったとき▲8八玉のコビンが空くので、よくなかった。当初の予定通り▲6六歩~▲6七金右と固めるのだった。
Na氏は△3二飛から石田に組み替える。△4二角と引いたので、私は▲4五歩と仕掛ける。△3三角▲2四歩△同歩▲4四歩△同銀に私は▲4六銀だが、△4五歩に▲5七銀と戻すようではマズかった。感想戦で出たが、▲4六銀では気が利かないが▲4五歩と打ち、△同銀▲3三角成△同桂▲2三角で勝負するのだった。
私は角筋を避けるべく▲9八玉だが、この忙しいときに一手パスは痛かった。しかもこれだと、先の▲9五歩が悪手になっている。
Na氏は△3八歩▲同飛とさせてから、2筋から反撃する。これが存外厳しく、のちの二枚飛車の攻めに屈した。
負けはしたが、敗因ははっきりしているので、救いはある。次に対戦したときは、何とかしたい。
3時20分、3時休みに入る。たしかこのときの雑談だったと思うのだが、Akiちゃんが「詰みを逃した」とつぶやいた。聞くと、先日の女流王座戦西日本予選大会で、迎琉歌さん相手に、簡単な詰みを逃したという。
秒読みに追われての失着だったらしいが、これは私も数え切れないくらい経験したことで、これを克服するには、一にも二にも将棋の勉強をするしかない。
3時35分、Fuj氏と指す。私の後手で三間飛車に振る。Fuj氏は天守閣美濃。これは初めて指された。Fuj氏の▲6六銀に、私は△6五歩から△5五歩。
三間飛車側から見れば不満のない展開である。数手後、私は△3五歩。この歩を突ければ後手十分だが、次のFuj氏の反撃を軽視していた。
先手:2四飛、4四歩 後手:2二歩、3二飛、5二金、5四銀、6四角。の局面から、▲4三歩成△同金▲5四飛△同金▲4三銀△5三金▲3二銀不成と進んだ。
▲4三歩成を△同銀は▲6四飛と角を抜かれるから△同金だが、▲5四飛切りから▲4三銀が厳しかった。これに△5二飛打を考えたが、私は△5三金。そして▲3二銀不成となってみると、私の銀損だけが残ってしまった。これは明らかに後手不利。しかしこの局面、Fuj氏も自信はなかったようである。
その後、私の反撃にFuj氏が素直に応じたため、形勢は接近、否、私の優勢で終盤を迎えたかに見えた。
先手:3五角、4二竜、4五桂・持駒角、香など 後手:4八竜、5一歩、6一金、6三金、7二銀、8一桂、8二玉。
ここで本譜は▲6八香。私は△4九竜とし、以下Fuj氏の反撃を余して私の勝ちになった。ところが感想戦で、Fuj氏が▲5三桂不成を発見し、ふたりで飛び上がった。これに△4一竜なら、▲6一桂成で後手玉に受けがなく先手勝ち。
よって△5三同金と取るしかないが、▲4八竜と竜を抜かれて、これも後手の負けである。▲5三桂不成では、「成」がふたりの読みだった。しかしそれだと、△4二竜▲同成桂で、成桂がソッポに行くから後手の勝ち。
それがあったので、桂の飛び込みはないと盲点になっていたのだ。いやはや、恐ろしい手があったものである。Fuj氏は敗勢になっても一発を狙っているところがあり、気が抜けない。もし「▲5三桂不成」を喰らっていたら、私は寝込んでいただろう。
さて大野七段と指導対局といきたいところだが、非常勤スタッフのW氏が、
「大沢さんとFujさんはオレの手駒だから、ちょっと待ってね」
と笑う。
最近の大野教室は生徒も多く、一般対局も多く指される。そのとき誰と誰を当てるかむずかしいのだが、新規のお客さんには、私やFuj氏を当てるのが便利なのだという。強豪相手でも平手で指せるし、駒落ちの上手も苦にしないかららしい。私は教室の常連ではないので、毎回期待には応えられないが、教室に必要とされているのはありがたいことではある。人間、ヒトから期待されないのがいちばん辛いことなのかもしれない。
結局、私は植山七段に教えていただくことに落ち着いた。
その後も植山七段の前に生徒が集まる。左にFuj氏、右にHi氏。しばらく経って、Hon氏も対局に加わった。
ちょっともうー、と植山七段が苦笑いする。三度の食事より将棋が好きという、「濃い」連中ばかりである。こんな人たち相手に駒落ちで指したくないよー、という植山七段の嘆きであった。
「私も、この連中とは指したくありません」
と、私も笑いながら同意した。
(つづく)
21日(土)は「大野教室」に行った。川口駅西口を下りると、大木に花が咲いていた。あれは何の花だろう。桜の親戚だろうか。
教室には午後2時20分ごろに入った。きょうも生徒がいっぱいおり、大人と子供数人が、大野八一雄七段に指導対局を受けていた。奥の部屋に入ると、植山悦行七段も4面指しを行っている。繰り返すが、きょうも大野教室は盛況である。
きょうは新規の生徒、Na氏がいた。棋力は五段だそうで、Sat氏の紹介らしい。まずはNa氏と一局。私の先手で、Na氏の四間飛車穴熊。私は左美濃に囲う。角道を通したまま▲6八金右まで固めたが、角がいなくなったとき▲8八玉のコビンが空くので、よくなかった。当初の予定通り▲6六歩~▲6七金右と固めるのだった。
Na氏は△3二飛から石田に組み替える。△4二角と引いたので、私は▲4五歩と仕掛ける。△3三角▲2四歩△同歩▲4四歩△同銀に私は▲4六銀だが、△4五歩に▲5七銀と戻すようではマズかった。感想戦で出たが、▲4六銀では気が利かないが▲4五歩と打ち、△同銀▲3三角成△同桂▲2三角で勝負するのだった。
私は角筋を避けるべく▲9八玉だが、この忙しいときに一手パスは痛かった。しかもこれだと、先の▲9五歩が悪手になっている。
Na氏は△3八歩▲同飛とさせてから、2筋から反撃する。これが存外厳しく、のちの二枚飛車の攻めに屈した。
負けはしたが、敗因ははっきりしているので、救いはある。次に対戦したときは、何とかしたい。
3時20分、3時休みに入る。たしかこのときの雑談だったと思うのだが、Akiちゃんが「詰みを逃した」とつぶやいた。聞くと、先日の女流王座戦西日本予選大会で、迎琉歌さん相手に、簡単な詰みを逃したという。
秒読みに追われての失着だったらしいが、これは私も数え切れないくらい経験したことで、これを克服するには、一にも二にも将棋の勉強をするしかない。
3時35分、Fuj氏と指す。私の後手で三間飛車に振る。Fuj氏は天守閣美濃。これは初めて指された。Fuj氏の▲6六銀に、私は△6五歩から△5五歩。
三間飛車側から見れば不満のない展開である。数手後、私は△3五歩。この歩を突ければ後手十分だが、次のFuj氏の反撃を軽視していた。
先手:2四飛、4四歩 後手:2二歩、3二飛、5二金、5四銀、6四角。の局面から、▲4三歩成△同金▲5四飛△同金▲4三銀△5三金▲3二銀不成と進んだ。
▲4三歩成を△同銀は▲6四飛と角を抜かれるから△同金だが、▲5四飛切りから▲4三銀が厳しかった。これに△5二飛打を考えたが、私は△5三金。そして▲3二銀不成となってみると、私の銀損だけが残ってしまった。これは明らかに後手不利。しかしこの局面、Fuj氏も自信はなかったようである。
その後、私の反撃にFuj氏が素直に応じたため、形勢は接近、否、私の優勢で終盤を迎えたかに見えた。
先手:3五角、4二竜、4五桂・持駒角、香など 後手:4八竜、5一歩、6一金、6三金、7二銀、8一桂、8二玉。
ここで本譜は▲6八香。私は△4九竜とし、以下Fuj氏の反撃を余して私の勝ちになった。ところが感想戦で、Fuj氏が▲5三桂不成を発見し、ふたりで飛び上がった。これに△4一竜なら、▲6一桂成で後手玉に受けがなく先手勝ち。
よって△5三同金と取るしかないが、▲4八竜と竜を抜かれて、これも後手の負けである。▲5三桂不成では、「成」がふたりの読みだった。しかしそれだと、△4二竜▲同成桂で、成桂がソッポに行くから後手の勝ち。
それがあったので、桂の飛び込みはないと盲点になっていたのだ。いやはや、恐ろしい手があったものである。Fuj氏は敗勢になっても一発を狙っているところがあり、気が抜けない。もし「▲5三桂不成」を喰らっていたら、私は寝込んでいただろう。
さて大野七段と指導対局といきたいところだが、非常勤スタッフのW氏が、
「大沢さんとFujさんはオレの手駒だから、ちょっと待ってね」
と笑う。
最近の大野教室は生徒も多く、一般対局も多く指される。そのとき誰と誰を当てるかむずかしいのだが、新規のお客さんには、私やFuj氏を当てるのが便利なのだという。強豪相手でも平手で指せるし、駒落ちの上手も苦にしないかららしい。私は教室の常連ではないので、毎回期待には応えられないが、教室に必要とされているのはありがたいことではある。人間、ヒトから期待されないのがいちばん辛いことなのかもしれない。
結局、私は植山七段に教えていただくことに落ち着いた。
その後も植山七段の前に生徒が集まる。左にFuj氏、右にHi氏。しばらく経って、Hon氏も対局に加わった。
ちょっともうー、と植山七段が苦笑いする。三度の食事より将棋が好きという、「濃い」連中ばかりである。こんな人たち相手に駒落ちで指したくないよー、という植山七段の嘆きであった。
「私も、この連中とは指したくありません」
と、私も笑いながら同意した。
(つづく)