一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

金曜教室(後編)

2016-09-12 20:12:40 | 新・大野教室
ここまでの周りの状況を記しておこう。U君はあのあと指導対局に入った。ひとり残った少年が手持無沙汰だったが、大野八一雄七段が背後に1面を足して、そこに少年が入った。つまり6面指しになったわけである。金曜教室は講師が大野七段のみだから忙しい。
もっとも、先日の土・日教室も、講師(棋士)は大野七段のみだった。以前は「棋士2人に指導対局が受けられる」が隠れたウリだったのに、これはどういうことだろう。
Taga氏が投了した。感想戦をやった後、退席。今日は仕事の合間に来たらしく、熱心なことである。

第3図以下の指し手。▲7五銀△8二飛▲6四銀△4七馬▲同金△6五金▲8六飛△同飛▲同歩△4九飛▲5八玉△1九飛成(第4図)

右のFuj戦は、大野七段に一手バッタリが出て、Fuj氏の勝ち。感想戦をやっていたが、いつの間にか「分岐のB」が始まったようだ。これはこのまま実戦を続けるということでしょうか、とかFuj氏が言っている。こっちも将棋が佳境に入っているので、そちらに目をやる余裕がない。
局面。私は▲6二銀を考えていた。▲5三銀成の一点狙いだが、受けるには△4一桂しかない。だがこの振り替わりは▲6二銀がボケてこちらがつまらない。
そこで▲7五銀と飛車取りに打つ手を考えた。△8二飛に▲6四銀と進出すれば、今度は銀の位置が違うから下手がおもしろいと思った。
実戦もそう進んだのだが、大野七段に△4七馬から△6五金を打たれ飛び上がった。第2図で生じた▲6六金と同じ両取りだが、こちらはかなり厳しい。
これに▲4六飛では元気が出ないので▲8六飛だが、このぶっつけは本意ではない。いや、完全にしくじった。
△8六同飛から△4九飛が痛打。しかしここは、黙って△6四金と銀を取る手もあったと思う。

第4図以下の指し手。▲6二飛△2八竜▲4八銀△5五桂▲同銀△同金▲5一角△4一香(第5図)

ところでFuj氏のおしゃべりのうるさいこと。Fuj氏が客として対局をするのは久しぶりだが、対局以外の時はもちろんとして、彼は対局時にもこんなにうるさかったかなと思う。もっとも本チャンの将棋は終わっているから、Fuj氏にとってはくつろぎの時間なのだろう。
話し相手は隣のS君だが、彼は将棋に集中しているのだろうか。貴重な棋士との手合せである。大事に指してほしいと思う。
局面。銀にヒモをつけて▲6二飛はこんなところか。しかし△2八竜に▲4八銀と1枚使わされたのが痛い。
ここで大野七段は少考。まあいいか、という雰囲気で△5五桂と打った。
これは▲同銀と取るよりないが、△同金に指す手が分からない。▲6四角と打ちたいのだが、△5四金で角の行き場が難しい。そこでとりあえず▲5一角と打ったが、大野七段はビシッと△4一香。香か、と思った。
私は△4一銀を読んでいて、次の△4六香が厳しいと見ていたのだが、△4一香も次に△3八銀、△3九銀、△4六銀の狙いがある。これでも下手が負けなのか、と思った。

第5図以下の指し手。▲――
まで、103手で大野七段の勝ち。

ここでいよいよ私は、指す手が分からなくなってしまった。なんだか妙に気が散って、読めない。それで、つい投げてしまった。
「難しいと思ったけど」
と大野七段。以下やりとりの一例を挙げると、第5図で▲6四桂。以下△2四銀▲5二桂成△3五銀▲4一成桂△?▲4二角成△2三玉▲3二馬△3四玉▲4三馬△同玉▲4四金△同銀▲4二飛成△5四玉▲4四竜△6三玉で上手逃れ。
とはいえ下手はどこかで▲5六歩と突く手もあり(大野七段)、まだまだ戦えた。やはりこの局面で投げたのはもったいなかったようだ。
時刻は8時半にならんとしているが、なんだか将棋を指す気が失せて、これで失礼した。

表へ出るとどっしゃぶりの雨だった。傘は持ってないから、駅まで駆けて行く。
最寄り駅の駅舎を出るとさっきの雨がウソのように晴れていた。私は全身ずぶ濡れで、バカみたいだ。
帰宅してから服を着替え、さっきの将棋の検討をした。思えばLPSA金曜サロンに通いはじめたころは、帰宅してからその日の指導将棋を検討したものだ。
さて第5図でどう指すべきだったか、私の指し手はすぐに出た。すなわち▲4二角成△同香▲6一飛成である。
これは詰めろだから受けなければならないが、△4一銀、△3一銀、△2四銀、△1四歩などが考えられる。例えば△1四歩なら、▲2四歩△同銀▲3六桂△3五銀▲2四歩(▲2三歩)でどうか。
また銀を使って受ければ上手の持ち駒は角1枚になるし、下手は▲5六歩や▲5九銀左と受けに回る手もあり、考えれば考えるほど下手が有望だった。
でもまあ今日は、全体的に私らしい将棋が指せたのでよしとしよう。
コメント
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