一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

冬の北海道旅行2018・2

2018-02-15 00:04:14 | 旅行記・北海道編
駅の構内には五稜郭への案内があり、「徒歩40分」とあった。さっきは何かの情報で「15分」と読んだのだが、それはバス利用の場合だったか。
駅前に郵便局があったので、貯金する。「五稜郭駅前郵便局・209円」。
その脇を左折し、国道をまっすぐ行く。今年の北海道は雪が多いが、今日は天気もよく、格好の散歩日和だ。
制服の男女が見える。近くの中学校の下校時間のようだ。勤勉な彼らに対し、無職のくせに平日に旅行を気取る自分が情けない。
右手彼方にタワーが見えた。あれが五稜郭タワーだろうが、ずいぶん右手にある。
やがてタワーが隠れ、国道の二股部分を右に折れると、再びタワーが見えてきた。さらに歩くと、五稜郭の敷地が見えた。
しかし石垣は見えるものの辺りは雪一面で、面白みに欠ける。ここは五稜郭タワーに上るよりない。
タワーのふもとに着いたが、建物が増築?されて、素敵なショップになっていた。私が五稜郭を最後に訪れたのは20年以上前だが、ずいぶん雰囲気が変わったと思う。
そしてタワーの展望料金が「900円」とあるのでひっくり返った。
私が20代の時は、展望料金は500円だった。それでも高いと感じて利用しなかったこともあったくらいだが、現在もずいぶん強気だ。
それはともかく、食事である。ここ五稜郭の近くに、美味い蕎麦を食べさせてくれる店があった。もりそばにはふつうの卵が1個つき、蕎麦がまったりして、とてもいい味だった。380円という値段も良心的だった。私は2回は訪れたが、またあの味に再会できたらうれしい。
しかし五稜郭近辺も昔と様相を異にしていて、今は派手な飲食店が軒を連ねている。蕎麦屋の屋根は茅葺っぽかった気がするが、界隈はそんな建物が残る雰囲気はない。むろん店名も場所も憶えてないから、こうなったらもうお手上げである。まったく、伊集院光の「俺の5つ星」に訊きたい気分だった。
私はタワーに戻り、まずは函館市電の1日乗車券の購入である。これはショップのレジで買えた。
続いて展望台チケットも買う。
受付嬢に1日乗車券を提示して、当然90円を引いてくれるのかと思ったら、なんと五稜郭ポストカード(1枚)をくれた。
?????
今はこれが特典なのか? このカードをもらってもなあ…。
あっ、じゃあ函館山ロープウェーイは?
いっしょにくれたパンフレットの「サービス店リスト」を見ると、函館山ロープウェイは、「オリジナルポストカードプレゼント」とあった。
こっちも値引きなしか!!
終わった…。私がこのあと市電に乗る機会は2回。昨年の熊本市電に続いて、またも元を取り損ねてしまった。
気を取り直して、展望台に上がる。エレベーターの扉が左右に開くと、眼前に五稜郭が飛び込んできた。
これは素晴らしい光景である。前方は総ガラス張りで、しかもピカピカに磨かれているので、すぐそこに五稜郭があるかのようだ。



傍らでは、コンパニオンさんが旅行者にガイドをしている。受付の横に案内があった、有料(200円)のやつだろう。
窓ガラスは前方に25度前後傾いているので、高所恐怖症にはつらいだろう。
左手には、土方歳三のブロンド像が鎮座している。幕末ファンにはたまらない作品であろう。
その左側、つまり五稜郭のほぼ反対側には、函館山がそびえている。函館山は全国的に有名だが、それは「函館山山頂から見た景色」であって、こうして全貌を眺める機会は意外に少ない。
あの有料ガイドは、いまは一人旅の男性がコンパニオンを独占していた。
階下へは階段でも行けるようだ。1階下がると、ここにもショップがあった。
通路の一角は切り込まれ、厚手のガラスから下が透けて見える。かつてさまぁ~ずの2人が似た状況でじゃれあっていたが、これは上の展望台同様、高所恐怖症の人にはキツい。
かわいいオネーちゃんがいたので、ついソフトクリーム(260円)を買ってしまう。しかしこんな無駄遣いをしていては、先の節約もチャラだ。
さらに歩くと、コンピューター占いをやっていた(320円)。これ、場所にもよるが、500円が相場だろう。私も占ってもらう。
右手を撮影して、診断結果は次のとおり。

私の性格「…好き嫌いも強く……義理や人情に厚く…」
運勢&結婚「…好き嫌いも強く嫌いな者を避ける……責任感が強く…愛情面に薄情な面も…」
金運&財運「…晩年は大金を掴み…」

エレベーターで地上に降り、私は市電乗り場に向かう。その途中、雪かきをしていたご婦人に蕎麦屋のありかを聞いてみたが、「ここには長く住んでいるけど、知らない」とのことだった。
この展開では、もう白旗である。
そのまま市電に乗ろうとしたのだが、停留所の手前に食事処があったので、入る。
丼の専門店で、私は「かつ丼」をオーダーする(680円)。出されたかつは箸で切れるくらい柔らかかった。とはいえ、味噌汁は無料で付けてほしかった。
16時26分、五稜郭公園前電停より、5系統函館どっく前行きに乗る。時間があれば逆方向の湯の川温泉に行きたかったのだが、またの機会だ。
タイム21分で、十字街に着いた。ちなみにこの間の普通料金は240円だった。
十字街からロープウェイ乗り場に登っていくと、路線バスが動いていた。そうだここ函館山頂にも路線バスが通じていて、私は何度か利用したことがある。
ちなみに私はロープウェイの中からの景色はどうでもよく、廉価で頂上まで運んでくれればそれがベターである。今は冬だから山頂まで営業しているかは怪しいが、検討する価値はあった。
ロープウェイ乗り場には、建物の外まで観光客があふれていた。ちょっとイヤな予感がした。私もむかし、こうして並んだことがあったが、ここまでヒドくはなかったと思う。
私は警備員のひとりに聞いてみる。
「ここ、路線バスは走ってますよね」
「はい、あの建物の前!」
警備員さんが上方を指さす。私が向かうと、今も妙齢の美女が時刻の確認をしていた。が、ここはいろいろ経由して函館駅前に行くようだ。私は山頂に向かいたいのだが、ここでいいのだろうか?
次のバスは17時15分で、だいぶ時間がある。その間、向かいの建物には、どんどん観光客が入場している。ずいぶんスムーズに事を運んでいるように見えるが、警備員さんが「今の待ち時間は30分!」とか叫んでいるのを聞くと、このままバスで行った方がやはりラクだと思えってしまうのだ。
しかしバスは定刻を過ぎても来ない。それはいいが、私は確信した。このバスはやはり函館駅前行き。そして山頂行きのバスは、冬季休業に違いない。
もはやロープウェイで行くしかないが、行列は先ほどから、かなり長くなった。まだ日は暮れていないが、この分だと列はまだまだ伸びそうだ。
私は最後尾に並ぶが、すぐ前は中国人の団体のようだ。
10分以上経って、やっと建物の正面にきた。さっきの女性が、再びバス停に戻っていた。彼女は函館駅に戻るのだろう。
私は建物の中を窺う。そこもものすごい客だった。
(つづく)
コメント
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